沿革

沿革

当分野は歯科補綴学(しかほてつがく)の中でも部分床義歯(ぶぶんしょうぎし)補綴を専攻する講座として,歯科補綴学第一講座,摂食機能構築学分野,部分床義歯補綴学分野へと引き継がれ,2021年11月からは生体補綴歯科学分野(せいたいほてつしかがくぶんや)として,補綴用生体材料の基礎研究と臨床研究の橋渡しを担うこととなりました.それまでの学術基盤に加えて,現代と未来の社会に適応する新しい補綴学の推進に取り組んでいます.ここでは,当分野の沿革を簡単にご紹介いたします.

部分床義歯補綴学から生体補綴歯科学まで

長尾優先生

 長尾 優(ながおまさる)先生(故人,東京医科歯科大学初代学長)が始められた歯科補綴学教室は,のちに複数の講座に分かれ,中沢 勇(なかざわいさむ)先生(故人.在任:昭和21年-52年)率いる歯科補綴学第一講座は部分床義歯の補綴学を専攻することとなりました.そして藍 稔(あいみのる)先生(在任:昭和52年-平成11年),大山喬史(おおやまたかし)先生(在任:平成11-17年,東京医科歯科大学第10代学長)へと引き継がれ,大山教授の時代に東京医科歯科大学の大学院重点化を経て,さらに五十嵐順正(いがらしよしまさ)先生(在任:平成18-24年),そして平成25年からは若林則幸(わかばやしのりゆき)が部分床義歯の教育と研究を専攻する教室を率いました.
 本学歯学部で令和3年(2021年)に実施された補綴系分野の再編成において,従来の補綴装置ごとの分野から研究課題に重点を置く分野構成に変更され,当分野の名称は生体補綴歯科学となりました.引き続き若林が主宰する新しい分野では,補綴用材料の臨床的評価とその人材育成を担います.
 学生の教育に重点を置くのが教室の方針であり,患者さんの診療における課題を研究により解決し,その成果を教育に速やかに取り込むという教室の方針が受け継がれてきました.学士課程における部分床義歯補綴学の教育は,引き続き当分野の教員が主力となって貢献します.新しい時代の補綴治療を開拓するための「技術と科学」(Art and Science)を追求する専門分野として,国民の口腔保健の向上を目指し,今後もたくさんの課題に取り組んでまいります.
 

医局員近影(2023年7月23日)

正式名称

国立大学法人
東京医科歯科大学(TMDU)
大学院医歯学総合研究科
医歯学専攻
口腔機能再構築学講座
生体補綴歯科学分野


英語名称
Department of Advanced Prosthodontics,
Division of Oral Health Sciences,
Track of Medical and Dental Sciences,
Graduate School of Medical and Dental Sciences,
Tokyo Medical and Dental University (TMDU)

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