医療について

医療について

医学・歯学の研究成果を結実させ、高度な知識と卓越した技術に基づき確立した「トータル・ヘルスケア」を「医科歯科大モデル」として世界に発信します。

超高齢社会を迎えた今、医療に求められることは、国民一人ひとりに「最後まで充実した人生だった」と満足してもらえるよう、人々の健康と福祉に貢献することです。これには、症状や疾患名のみにとらわれず、患者さんの社会的、経済的、そして心理的な側面など、さまざまな視点を考慮しながら、個々人に最適な医療を提供するための「全人的医療」が求められます。その実現を目的として、本学の医学部附属病院と歯学部附属病院は、2021 年10 月1 日に一つとなり「東京医科歯科大学病院」として新たなスタートを切りました。「知と癒しの匠を創造し、人々の幸福に貢献する」という基本理念のもとに、高度な医療の知識と卓越した技術を身につけた上で、人々の苦しみや悲しみを受けとめ、思いやれる心と倫理観を持つ医師・歯科医師・スタッフが全人的医療を実践していきます。

また、コロナ対応では都内トップクラスの重症患者受け入れ数が示すように、パンデミック対応や、災害拠点病院として各種災害対応にも力を入れています。感染症内科があらたに2021 年10 月に新設されましたし、2023 年10 月には外堀通り沿いに建てられた救急、ICU、手術室を完備した免震構造の機能強化棟(C棟)が稼動を開始し、ハード面の準備が整います。  

我々は医療系総合大学院大学として、「幅広い教養と豊かな感性を備えた人間性の涵養を目指す」、「自己問題提起、自己問題解決型の創造力豊かな人材を養成する」、「国際感覚と国際競争力に優れる人材を養成する」の3 つの教育方針を掲げ、社会の要請に応え得る医師、歯科医師、コ・メディカルスタッフを養成します。これまでも世界の第一線で活躍するための知識と技術、教養と感性を兼ね備え、国際感覚と国際競争力に優れた研究者、医療者、指導者を多数輩出しており、日本のみならず、世界からも高い評価をいただいています。その例として、旧医学部附属病院は、研修希望者数が全国の臨床研修病院の中で何度も第1 位に選出されています。さらには、医科と歯科を合わせた初診患者数も国立大学病院の中で全国1 位です。このように、患者さん、次世代を担う研修医・研修歯科医、そして第一線で活躍する全国の医師・歯科医師からも、本学の医療は高い評価と信頼を集めています。

さらにトップクラスの海外大学医学部・歯学部での研究・臨床実習や海外拠点(チリ、ガーナ、タイなど)との交流実績を活用し、国際水準を超える医学・歯学教育モデルの構築に取り組み、我が国の医学・歯学教育の向上に貢献しています。