東京医科歯科大学は、文部科学省による「平成30年度オープンイノベーション機構の整備事業」支援対象大学に採択されました

東京医科歯科大学は、文部科学省による「平成30年度オープンイノベーション機構の整備事業」支援対象大学に採択されました

この度、本学の持つ高い技術や豊富な経験の社会実装をより強力に推進するための提案が、文部科学省の「オープンイノベーション機構の整備事業」に採択され、本学は同事業の支援対象大学(申請件数19件中8大学)のひとつに選ばれました。政府が同事業のねらいとするオープンイノベーションシステム整備による「組織」対「組織」の本格的産学連携の実施に向けて、より一層励んでまいりますので、今後ともご支援・ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

事業概要

 企業の事業戦略に深く関わる大型共同研究を推進するため、大学の経営トップによるリーダーシップの下で、プロフェッショナル人材による集中的マネジメント体制を構築し、部局を超えて優れた研究者チームの組織化を図る大学の取組を支援します(支援期間5年間、平成30年度は1大学あたり1.7億円程度)。
 これにより、「組織」対「組織」による本格的産学連携の実現を図り、ひいては2025年までに企業から大学等への投資を3倍増とすることを目指すものであります。

出典:文部科学省ウェブサイト「平成30年度オープンイノベーション機構の整備事業支援対象大学の決定について」より

「オープンイノベーション機構の整備事業」採択に寄せて ~ 吉澤 靖之 学長

 今、世界は社会構造・産業構造の急激な変化の時期を迎え、学術研究は急速な発展を遂げ、それに伴う教育も大改革の時代となり、経済社会のグローバル化も加速しています。「人生100年時代」「第四次産業革命」「society 5.0」といったことばに象徴されるように、AI・IoT・ロボティクス・ビッグデータ・生命工学といった最先端の技術は医療分野だけでなく、他の学問分野・産業界に留まらず、我々のライフスタイル・人生観そして私たちの社会そのものを大きく変えつつあります。
 そうした中、東京医科歯科大学は、教育・研究の高度化、医療改革への要請の高まりに対応すべく、役員・教職員が一丸となり、多様性を実現する教育研究分野の創設、医療の国際化、リカレント教育の実施、健康長寿社会の実現、AIやビッグデータ等を取入れたスマート医療の実現、社会要請・技術動向に基づくイノベーションへの挑戦に向けた取り組みを開始したところでございます。
 今回本学が採択の栄誉にあずかりました「オープンイノベーション機構の整備事業」では、大学としてイノベーション創出を確実かつ効率的に実現するため体制整備、機能強化、制度改革に挑戦する貴重な機会を頂いたと思っております。イノベーションに寄与する先駆的・学際的な研究活動、戦略的な産学連携活動を通じて生み出された知の社会実装を大きく後押しする事で、社会課題の解決、豊かな社会の実現に繋げてまいりたいと考えております。

東京医科歯科大学 学長 吉澤靖之

本学の事業構想について ~ 渡辺 守 理事・副学長(産学官連携・研究展開担当)

 本学が目指すオープンイノベーション機構は、企業の事業戦略に深く関わる大型共同研究を作りこみ、集中マネジメントを通じてイノベーション創出を着実に推進するプロフェッショナル組織です。
 これまでも本学は、産学連携研究センターを中心に、大企業とのオープンイノベーション協定やジョイントリサーチ講座の設置などの「組織」対「組織」の連携の確立について大きな実績を挙げてまいりましたが、多くの産学連携支援活動は既存のシーズやネットワークを用いた受動的なものが中心となっておりました。それに対して、オープンイノベーション機構は、すでに権利化されている知的財産やマテリアルだけではなく、本学の全部局が持つ研究力・臨床力・教育力といったポテンシャルを「知的資産」として捉え、「知的資産」を大型プロジェクト・ビジネスモデルに展開し、産業界へ能動的に働きかけていく役割を担うことになります。そのために、産業界での豊富な経験とノウハウ・スキルをもった高度専門人材を機構に配置し、クリエイティブマネージャーやクリエイティブアソシエイトとして大いにその辣腕を揮わせたいと考えております。
 当事業の成果を通じて、本学の持つ「知的資産」を社会実装すると共に、医療系オープンイノベーションのモデルとなる事により、日本の医療及び医療を中心とする産業界の活性化に貢献するために力を尽くしてまいる所存ですので、より一層のご支援をいただければ幸いです。

東京医科歯科大学 理事・副学長(産学官連携・研究展開担当) 渡辺守

事業イメージ

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