SDGsに向けた東京医科歯科大学の取組

「 脂質リガンド結合ヘテロ核酸による新規エクソン・スキッピング療法の開発 」【横田隆徳 教授、永田哲也 教授、長谷川樹里 大学院生】

関連SDGs目標

東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 脳神経病態学分野 (脳神経内科)のグループでは、これまで独自にASOの効果を改善させるDNA/RNAヘテロ2本鎖核酸 (HDO) を開発してきました。従来のHDOはRNase Hという酵素に認識されて相補鎖が細胞内で切断され、主鎖のASOが標的mRNAを切断して、その遺伝子発現を抑制します。今回、横田隆徳教授、東京医科歯科大学 核酸・ペプチド創薬治療研究センター (TIDEセンター) 永田哲也教授、長谷川樹里大学院生は、東京慈恵会医科大学・東京大学・武田薬品工業との共同研究で、従来のHDOとは異なり、 PMOを主鎖とする新規の脂質リガンド結合PMO/RNAヘテロ核酸を開発しました。この核酸はRNase Hには認識されず、標的RNAに特異的に結合しスプライシング制御し、その遺伝子発現の調整を行います(図1)。DMDの動物モデルであるmdxマウス(ジストロフィン欠損)では、この核酸を投与したところ、骨格筋のみならず心筋でも顕著なジストロフィンタンパクの回復が確認されました。加えて筋力、心電図変化、中枢神経症状などの正常化にも成功しました。
この研究成果は、国際科学誌Nature Communications に、2024年9月26日にオンライン版で発表されました。


※詳細につきましては、本取組に関するURLよりご覧ください。

本取組に関するURL

SDGs TOPに戻る