SDGsに向けた東京医科歯科大学の取組

「 新興・再興感染症パンデミック下の新薬開発を加速する臨床試験デザインを特定 」【平川晃弘 教授】

関連SDGs目標

東京医科歯科大学大学院 臨床統計学分野の佐々木誠治大学院生、佐藤宏征助教、平川晃弘教授の研究グループは、国立国際医療研究センター、国立成育医療研究センター、東京大学、聖マリアンナ医科大学、藤田医科大学の研究者との共同研究で、複数の被験薬を共通のプラセボまたは対照薬と比較するアダプティブプラットフォーム臨床試験の効率性をクリニカルトライアルシミュレーション実験により分析しました。その結果、アダプティブプラットフォーム臨床試験は、統計的妥当性を損なうことなく、薬剤の開発期間を短縮し、さらに臨床試験に参加して頂く患者さんの数(総試験参加者数)を削減できることが明らかになりました。ただし、この開発の効率性は、患者登録スピード、各被験薬に期待される治療効果の大きさから計算される試験計画時の予定登録患者数、各被験薬群への患者登録の開始時期等に依存することも同時に分かりました。本研究の成果は、パンデミック時に最適な臨床試験の実施方法(臨床試験デザイン)を決定する際の重要な指針となることが期待されます。
 本研究は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 医薬品等規制調和・評価研究事業「国内マスタープロトコル試験の実施に関する規制的、統計的、実務的課題の検討とその適正利用のためのガイドライン作成(研究代表者 平川晃弘)」、及び新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業「新興・再興感染症流行に即応した医薬品開発に係る臨床研究を実施するための体制整備の基盤技術構築に関する研究(研究代表者 杉浦亙)」の支援のもとで行われたもので、その研究成果は、米国臨床薬理学会が刊行しているClinical Pharmacology & Therapeuticsに、2024年3月5日に発表されました。


※詳細につきましては、本取組に関するURLよりご覧ください。

本取組に関するURL

SDGs TOPに戻る