キルギス共和国における大気汚染および室内空気汚染対策の新拠点設立と国際協力による環境改善プロジェクトが「JST-JICA地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」に採択
公開日:2024.4.19
キルギス共和国における大気汚染および室内空気汚染対策の新拠点設立と
国際協力による環境改善プロジェクトが
「JST-JICA地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」に採択
~本学を代表する地球規模課題解決研究として注目~
国際協力による環境改善プロジェクトが
「JST-JICA地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」に採択
~本学を代表する地球規模課題解決研究として注目~
東京医科歯科大学ではこれまで地球環境問題解決に関わる研究を進めてまいりましたが、このたび、公衆衛生学分野、ウェルビーイング創成センターの那波 伸敏准教授が研究代表者を務める国内機関とキルギス共和国との共同研究が、令和6年度「JST-JICA地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」に条件付き(注1)で採択されました。SATREPS研究課題がキルギス共和国との間で採択されたのは初めてです。本学を代表する地球規模課題解決研究として取り組み、環境およびヘルスケア領域の研究成果を社会還元することで、国際社会に貢献します。
採択された研究課題は、キルギス共和国が直面する大気および室内空気汚染の問題に対する意識向上と、持続可能な経済発展を目指すものです。キルギス共和国は世界で2番目に大気汚染が深刻な国とされており(2022年時点)、主な大気汚染の原因は住宅での暖房用石炭の燃焼です。本研究プロジェクトでは、この問題に対処するため、大気汚染・室内空気汚染対策に関する新拠点を、キルギス共和国南部エリアに位置する第二の都市オシュにあるオシュ国立大学と連携して設置し、衛星データと領域化学輸送モデルを活用した大気汚染およびその経済・健康影響の評価システムを開発します。このシステムにより、大気汚染の広範囲な可視化と、その経済面および健康面への影響を評価することが可能となります。また、意識向上のためのキャンペーンや政策提言も行います。
社会実装に向けて、開発初期段階からキルギス共和国の研究者およびキルギス共和国の政府機関関係者が参画し、日本の研究者がキルギス共和国に滞在してワークショップを実施するなど、技術移転・人材育成を行います。
なお本研究は、2029年度まで総額約5億円の支援を受け、キルギス共和国側の主要研究機関としてオシュ国立大学の他に、国内では研究代表機関として東京医科歯科大学、共同研究機関として2024年10月から統合予定の東京工業大学に加え、九州大学、聖路加国際大学が参画します。
研究課題名
衛星データ・領域化学輸送モデルを用いた大気汚染評価システムの開発と大気汚染および室内空気汚染対策に関する新拠点の形成
研究代表者
東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 公衆衛生学分野 准教授 那波 伸敏
国内研究参画機関
東京医科歯科大学(研究代表機関)、東京工業大学、九州大学、聖路加国際大学
主要相手国研究機関
オシュ国立大学(キルギス共和国)
参考URL
国立研究開発法人科学技術振興機構
https://www.jst.go.jp/pr/info/info1685/index.html
独立行政法人国際協力機構
https://www.jica.go.jp/information/press/2024/20240418_41.html
https://www.jst.go.jp/pr/info/info1685/index.html
独立行政法人国際協力機構
https://www.jica.go.jp/information/press/2024/20240418_41.html
※地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)がそれぞれ独立行政法人国際協力機構(JICA)と連携して、地球規模課題の解決に向けた日本と開発途上国との国際共同研究を推進するプログラムです。開発途上国のニーズを基に、地球規模課題を対象とし、社会実装の構想を有する国際共同研究を政府開発援助(ODA)と連携して推進します。本プログラムでは地球規模課題の解決及び科学技術水準の向上につながる新たな知見や技術を獲得することやこれらを通じたイノベーションの創出を目的としています。また、その国際共同研究を通じて開発途上国の自立的研究開発能力の向上と課題解決に資する持続的活動体制の構築を図ります。
(注1) 今後は、外務省による相手国政府との実施にかかわる国際約束の締結後、JICAによる相手国関係機関との実務協議を経て、研究課題ごとに共同研究を開始します。ただし、相手国関係機関との協議内容や相手国情勢によっては、新規採択研究課題の取り消しを含む内容の変更が生じる可能性があります。そのため、現時点での採択は全て「条件付き」となっています。
お問い合わせ先
<研究に関すること>
東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科
公衆衛生学分野 准教授 那波 伸敏
E-mail:nawa.ioe[@]tmd.ac.jp
<報道に関すること>
東京医科歯科大学 総務部総務秘書課広報係
〒113-8510 東京都文京区湯島1-5-45
E-mail:kouhou.adm[@]tmd.ac.jp
※E-mailは上記アドレス[@]の部分を@に変えてください。
東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科
公衆衛生学分野 准教授 那波 伸敏
E-mail:nawa.ioe[@]tmd.ac.jp
<報道に関すること>
東京医科歯科大学 総務部総務秘書課広報係
〒113-8510 東京都文京区湯島1-5-45
E-mail:kouhou.adm[@]tmd.ac.jp
※E-mailは上記アドレス[@]の部分を@に変えてください。