プレスリリース

塩飽裕紀テニュアトラック准教授が第6回日本医療研究開発大賞 日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞を受賞

公開日:2023.8.30

 令和5年8月23日(水)に第6回日本医療研究開発大賞 表彰式が首相官邸で行われ、本学大学院医歯学総合研究科精神行動医科学分野の塩飽裕紀テニュアトラック准教授が日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞を受賞されました。

賞の概要

 この表彰は、我が国のみならず世界の医療の発展に向けて、医療分野の研究開発の推進に多大な貢献をした事例の功績を称えることで、国民の関心と理解を深めるとともに、研究者等のインセンティブを高めることを目的としている。そのうち、日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞は、顕著な功績が認められる若手研究者を表彰するものである。

塩飽裕紀テニュアトラック准教授が第6回日本医療研究開発大賞 日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞を受賞

図:統合失調症のシナプス自己抗体病態

【業績名】
統合失調症の原因解明と新しい治療法の創出につながる、シナプス分子に対する新規自己抗体の発見

【研究成果】
 統合失調症の患者の一部から、NCAM1※1や NRXN1※2をはじめとした複数のシナプス分子に対する自己抗体を発見し、これらの自己抗体はシナプス分子の機能を阻害し、さらにシナプスの数を減少させることを明らかにした。患者から単離したこれらの自己抗体をマウスに投与すると、統合失調症の関連行動がみられ、これらの自己抗体が病態を引き起こしていることが示唆された。これらの自己抗体の自己抗体は統合失調症のサブタイプのマーカーになる可能性や、除去すべき治療ターゲットになる可能性がある。さらに統合失調症以外の精神疾患においても、病因と示唆される自己抗体を見いだしており、今後、疾患横断的な治療への展開が期待される。

全体写真

岸田内閣総理大臣の挨拶

塩飽裕紀テニュアトラック准教授への授与

三島良直AMED理事長との記念撮影

【用語解説】
※1 NCAM1: Neural Cell Adhesion Molecule 1の略でシナプス接着分子
※2 NRXN1: neurexin 1の略でシナプス接着分子
【研究者プロフィール】
塩飽 裕紀 (シワク ヒロキ) Hiroki Shiwaku
東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科
精神行動医科学分野 テニュアトラック准教授
・研究領域
精神医学、神経科学、分子生物学

お問い合わせ先

<研究に関すること>
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科     
精神行動医科学分野 塩飽 裕紀
E-mail:shiwaku.npat[@]mri.tmd.ac.jp         

<報道に関すること>
東京医科歯科大学 総務部総務秘書課広報係 
〒113-8510 東京都文京区湯島1-5-45
E-mail:kouhou.adm[@]tmd.ac.jp
 

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