プレスリリース

東京医科歯科大学と東京藝術大学、包括連携協定を締結

公開日:2023.8.10
国立大学法人東京医科歯科大学
国立大学法人東京藝術大学
 
東京医科歯科大学と東京藝術大学、包括連携協定を締結
~医療と芸術の分野融合により社会の諸課題を解決~

 国立大学法人東京医科歯科大学(東京都文京区、学長:田中雄二郎、以下「東京医科歯科大学」)と国立大学法人東京藝術大学(東京都台東区、学長:日比野克彦、以下「東京藝術大学」)は、8月10日、包括連携協定を締結しました。

 複雑化する社会課題に対し、アートを含めた多面的なアプローチによる課題解決が求められている中、我が国における科学技術及び文化芸術の振興並びに医療と芸術の分野融合によりSociety5.0への転換やWell-beingの実現など社会の諸課題を解決するとともに、イノベーションの創出に必要な人材育成・交流を図り、その知見の展開により個性豊かな地域社会の形成と発展に寄与することを目指します。

東京藝術大学 学長 日比野克彦(左)と 東京医科歯科大学 学長 田中雄二郎(右)

■両者コメント

東京医科歯科大学 学長 田中雄二郎

 東京藝術大学との連携については、近年では東京医科歯科大学病院で「小児科病棟にプロジェクションマッピングを作ろう!」プロジェクトを2021年に実施し、東京藝術大学大学院映像研究科のデザイナーの方々と一緒に、子どもたちが一生の思い出に残るプロジェクションマッピングを作り上げるプロジェクトがございました。日々病気と闘う子どもたちが通院・入院を繰り返す姿を見て、医師や看護師たちができることは「治療だけなのだろうか」と悩んでいたところ、このようなホスピタルアートとの出会いはとても新鮮でした。
 このような経験を経て、このたび、医療と藝術の融合をより発展させるため、東京藝術大学との包括連携協定を締結するに至りました。
 現在、芸術家を対象とした医学研究や医療に関する研究を推進する企画として、教員同士による課題共有型のマッチングイベントなどを検討しております。
このような活動によって東京藝術大学と東京医科歯科大学の連携を深め、来年の秋に予定している東京工業大学との統合後もこの関係を良い形で発展させ、「Well-being for All」を追求していきます。

東京藝術大学 学長 日比野 克彦

 東京藝術大学は、心豊かな活力ある社会の形成にとってアートのもつ重要性への理解を促す活動や、市民が芸術に親しむ機会の創出に努め、アートをもって社会に貢献することをミッションとしています。アートと異分野との融合による、社会的課題の解決に係る教育研究・社会実装を全学的に推進することを目的とし、今回東京医科歯科大学と包括連携協定を締結することとしました。
 本学では、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)「共創の場形成支援プログラム」による「『共生社会』をつくるアートコミュニケーション共創拠点」の研究開発に取り組んでいます。2030年以降、国民の3人に1人が65歳以上となる超高齢化社会が到来するなか、一人ひとりが健康で文化的な寿命を如何に全うできるかが社会的な課題と捉え、「望まない孤独孤立」に対してアート・福祉・医療・テクノロジー・教育の融合により、「誰もが“自分らしく”いられる共生社会の実現」を目指しています。
 この社会課題は、本学だけでは解決が出来ません。アートはすべての人たち、すべての領域を繋ぐことができます。東京医科歯科大学が持つ医療の知見を元に、一人ひとりの「こころの豊かさ」を求め、社会的課題の解決とともに、未来の地球へ貢献していくことを目指していきます。

■本協定の取り組み概要

  • (1)
    医療と芸術の分野融合によるイノベーション創出や地方創生・まちづくりに関すること
  • (2)
    新しい病院の環境づくりや価値創造に向けた人材育成・交流に関すること
  • (3)
    共生社会をつくるアートコミュニケーションに関すること
  • (4)
    その他甲および乙が必要と認めること

■今後の取り組み(予定)

・「GEIDAI×TMDU わたしたちの病院づくりProject」(2023.06から実施)
・三菱地所を中核とした「TOKYOWELL CITY構想」
・文部科学省「地域中核・研究大学強化促進事業(申請中)」
・芸術家に特化した医学研究や特殊医療に関する研究
・共創の場(COI-NEXT)の拠点間連携や教員交流 等
 
<本件に関するお問い合わせ先>
東京医科歯科大学 総務部総務秘書課広報係 TEL:03-5803-5833
東京藝術大学 社会連携課 TEL:050-5525-2030

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