東京医科歯科大学と日立システムズが医療情報の交換・共有の標準規格である HL7 FHIRを活用し、電子カルテデータの医療情報利活用に関する共同研究を実施
国立大学法人東京医科歯科大学
株式会社日立システムズ
HL7 FHIRを活用し、電子カルテデータの医療情報利活用に関する共同研究を実施
東京医科歯科大学病院内の医療情報を統合的に解析し、治療計画などの診療に役立つことを確認

共同研究の概要図
*1 HL7 FHIR(HL7 Fast Healthcare Interoperability Resources):HL7(電子医療情報の交換のための標準化団体)が医療情報の相互運用性を実現するために開発した標準規格。
背景
・医療情報を一元的に管理するプラットフォームにクラウド基盤を利用することで、大規模な医療データが保存でき、今後のシステムの拡張性やコスト削減が可能となる。
・標準規格に統一した医療情報をクラウドへ保管することで、病院内および他医療機関で保有している医療情報も共有することができる。それらの膨大な医療情報を共有・分析することで各医療機関での治療計画などへの活用が可能となる。
・患者に関する診療行為の記録(電子カルテデータ等)とPHR*2などを組み合わせることで、疾患自体の研究に加え、医薬品、医療機器の安全性、有効性、適応等に関する研究などへの活用が期待できる。
*2 PHR(Personal Health Record):個人の健康診断結果、服薬履歴、日常生活でのバイタルデータ等の保健医療情報。
研究内容と結果
なお、今回の研究にあたっては、日立システムズが提供する「医療情報ガイドライン 準拠アセスメント・構築支援サービス」を活用し、HL7 FHIR形式に変換する際に必要となるコード体系やフォーマット変換をデータパイプライン処理により、自動化したことでデータ生成の期間や工数を短縮することができました。さらに、医薬・ヘルスケアプラットフォーム上で保管するデータについては多要素認証、ゼロトラスト*4、WAF*5等のセキュリティ対策を施しており、サイバー攻撃等からも保護します。
今後、病院内だけでなく、他医療機関で保有している医療情報についても連携させることで、治療計画などへのさらなる活用が期待できます。東京医科歯科大学と日立システムズは、今回の共同研究の結果をもとに、さらなるデータの利活用を推進します。
*3厚生労働省、総務省、経済産業省の3省が定めた2つのガイドライン: 「医療情報システム安全管理関連ガイドライン」「医療情報を取り扱う情報システム・サービスの提供事業者における安全管理ガイドライン」。
*4ゼロトラスト:社内外すべての通信を信頼しないことを前提に講じるセキュリティ対策。
*5 WAF(Web Application Firewall):Webアプリケーションの脆弱性を狙った攻撃を防ぐためのファイアウォール。

クラウド上に保存・分析したデータは治療計画などの診療に活用できるような形式で表示
*6エコシステム:各業界・製品が相互連携、知識や技術を提供することで経済成長を図っていくビジネス構造。
本共同研究の意義について
関連するニュースリリースについて
詳細は https://www.hitachi-systems.com/news/2021/20210818.html をご覧ください。
東京医科歯科大学医学部附属病院と日立システムズが共同でDXを実現
詳細は https://www.hitachi-systems.com/news/2021/20210217.html をご覧ください。
医療情報ガイドライン準拠 アセスメント・構築支援サービスについて
詳細は https://www.hitachi-systems.com/solution/s0311/medinfo/index.html をご参照ください。
日本臨床腫瘍学会学術集会での発表について
詳細は https://site2.convention.co.jp/jsmo2023/ をご参照ください。
■東京医科歯科大学について
東京医科歯科大学は、1928 年10 月12 日に官立歯科医学教育機関として設置され、学問と教育の聖地である湯島・昌平坂において、医学と歯学の融合を通じて、先進的な医療の実践に従事する日本で唯一の医療系総合大学院大学として「知と癒しの匠」を創造し、人々の健康と社会の福祉に貢献しております。
■東京医科歯科大学病院について
東京医科歯科大学病院は、「世界最高水準のトータル・ヘルスケアを提供し、人々の幸福に貢献する」を理念に掲げ、医学部附属病院と歯学部附属病院という2つの病院が一体化することにより全身をトータルに診ることで、今まで以上に患者さんの健康に貢献できる医療を提供してまいります。
詳細は https://www.tmd.ac.jp/medhospital/ をご参照ください。
■日立システムズについて
日立システムズは、企業理念に掲げる「真に豊かな社会の実現に貢献する」ために、日立グループの社会イノベーション事業を支える一員としてサステナビリティ経営を推進しています。強みであるさまざまな業種の課題解決で培ってきたお客さまの業務知識やノウハウを持つ人財・サービスインフラを活用したデジタライゼーションサービスと、日立の先進的なデジタル技術を活用したLumadaやパートナーと連携した独自のサービスによりお客さまのデジタル変革を徹底的にサポート。社会課題を解決するだけでなく、社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献し、人々のQuality of Lifeの向上とお客さまの価値向上を支援してまいります。
詳細は https://www.hitachi-systems.com/ をご覧ください。
報道機関のお問い合わせ先
東京医科歯科大学 総務部総務秘書課広報係
〒113-8510 東京都文京区湯島1-5-45
E-mail:kouhou.adm[@]tmd.ac.jp
株式会社日立システムズ サステナビリティ・リスクマネジメント本部
コーポレート・コミュニケーション部 広報グループ 藤原、長谷川
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