プレスリリース

「東京医科歯科大学とプリンセススリーサワーンカワット医科学大学との オンライン国際交流プログラムの開始について」

公開日:2022.2.9
「東京医科歯科大学とプリンセススリーサワーンカワット医科学大学との
オンライン国際交流プログラムの開始について
国境を超えた同世代の医学科学生全員が継続的に交流し成長していくモデルの創出 ―

ポイント

  • 2022年1月12日にタイのプリンセススリーサワーンカワット医科学大学(Princess Srisavangavadhana College of Medicine)医学部と本学医学部医学科とで、全員参加必須のオンライン学生国際交流プログラムを、第2学年を皮切りに開始しました。
  • 本プログラムでは、本学医学科学生全員が、海外で医学を学ぶ同学年の学生と毎年継続的に交流し、学習の進捗やキャリアビジョン・キャリア構築のための取組などを共有してお互いに刺激・鼓舞しあい、共に成長していきます。
  • プログラムは、教員の支援のもと、お互いの大学から選出されたタスクフォースが学生目線での企画/運営を行い、両校学生の学びと成長を主体的に推進します。
  • コロナ禍で海外大学との交流の機会が減少している中、デジタル技術を使って、コロナ前にはなかった規模(全員参加/毎年継続)で、双方学生が刺激・鼓舞しあい成長する、新たなキャリア形成支援の本モデルを今後さらに洗練し、コロナ後の国際社会で活躍する医療人育成に向けて、全学的に取り組んでいきます。

背景

 コロナ禍で海外大学との交流の機会が制限されている中で、今後の国際化に向けての取り組みを模索する中、デジタル技術を生かし、海外で医学を学ぶ同学年の学生と毎年継続的に交流し、他国の医療情勢を学ぶだけでなく、お互いの学習の進捗やキャリアビジョン・キャリア構築取組を共有し共に刺激・鼓舞しながら成長する、全員参加必須のプログラムを構築するというコンセプトで企画しました。
 プリンセススリーサワーンカワット医科学大学医学部は、英国式のカリキュラムを取り入れた医学教育を行い、学部4年生の1年間、全員が英国のUniversity College Londonで研究を行ってDouble Degreeの取得ができるなどユニークなカリキュラムを組み、Physician Scientistの育成を目指すという、本学と共通の教育理念をもっていることから、共同で本プログラムを実施することになりました。
 

プログラム概要

 このオンライン国際交流プログラムは本学医学部医学科の必修科目の一部として組み込まれており、他国の医療情勢・医学教育を学ぶだけでなく、同世代の医学科学生と継続的に交流し共に成長していくことで、語学力や医学知識の獲得に向けた向学心・主体性の獲得にとどまらず、世界共通の医療問題や、国際社会の問題などへの関心を高め、グローバル化時代の医療人に必要な多角的な視野の醸成を目的としたものです。
 有志による小規模パイロット実施(2021年2月)の省察を踏まえて取組内容を洗練し、まずは第2学年から、全員参加する形で本格導入しました。プログラムの企画運営はお互いの大学から選出されたタスクフォースが協力して行いました。事前の打合せではプログラムやテーマなどを学生目線で自主的に検討し、当日の司会進行も自らで行いました。
 2022年1月12日に実施した交流会では、冒頭で両校から学校紹介をした後、「Lifetime of a Person」を大きなテーマとし、Childbirth、Childhood、Education、Work、Elderly and Deathの5つの小トピックについて英語でディスカッションをする形式で行われました。混成小グループに分かれて各グループに割り振られたトピックについて1時間ほどディスカッションを行ない、タイおよび日本の制度や文化、社会の違いや、それについての国民の考えなどについて活発に意見を出し合いました。その後、異なるトピックについて話し合った5つのグループが集まりディスカッションの成果を共有しました。参加学生にとっては1つの「Lifetime of a Person」という大きなテーマについて様々な論点についての様々な視点からの意見を聞き有意義な時間となりました。中には英語が上手でしっかり自己主張のできるタイの医学生に本学学生が圧倒される場面もありましたが、自分の意見をしっかり持ち、英語が完璧でなくてもそれをしっかり発信/共有することの必要性を認識でき、また多彩な視点からの意見により議論が深まることを体験できたことも、参加した学生にとって大きな収穫でした。

オンライン国際交流プログラム実施の様子

今後の展望

 2022年2月2日には、今後のPhysician Scientist育成に向けた交流の強化を図るため、プリンセススリーサワーンカワット医科学大学医学部と協定締結調印式を行ないました。
 今回参加した両校学生は、今後も毎年同様のオンライン国際交流を実施する予定です。そして今後この取組を他の学年にも拡大していくことで、両校の全ての学生に共に刺激・鼓舞しあい成長する場を提供するとともに、両校は様々な形で連携活動を展開し、コロナ後の国際社会で活躍する医療人育成体系の強化を図ります。

協定締結調印式の様子

問い合わせ先

<プログラムに関すること>
国立大学法人東京医科歯科大学 統合国際機構国際交流課学生派遣係
〒113-8510 東京都文京区湯島1-5-45
E-mail: ossu[@]ml.tmd.ac.jp

<報道に関すること>
東京医科歯科大学 総務部総務秘書課広報係
〒113-8510 東京都文京区湯島1-5-45
E-mail:kouhou.adm[@]tmd.ac.jp

プレス通知資料PDF

  • 「東京医科歯科大学とプリンセスチュラボーン医科学大学(PCCMS)とのオンライン国際交流プログラムの開始について」