プレスリリース

「歯周病の発症・進行に関する新たな知見」【竹内康雄 講師、芝多佳彦 助教】

公開日:2021.10.28
 「 歯周病の発症・進行に関する新たな知見 」
― 早期発見・早期治療のターゲットとなる細菌群を特定 ―

ポイント

  • 歯周病の発症・進行に関与する数多くの細菌の中で、その活動性が高く、病態の悪化に寄与する細菌種やその機能を明らかにしました。
  • ネットワーク解析により、複数の細菌種が互いに影響し合いながら、より病原性の高い細菌叢へと変化していくであろうことが推測されました。
  • これらの細菌種をターゲットにした歯周病の早期発見・早期治療法の開発が期待できます。
 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野の根本昂大学院生、芝多佳彦助教、竹内康雄講師、岩田隆紀主任教授らの研究グループは、口腔内の健常、歯肉炎、歯周炎部位から採取されたプラーク(細菌叢)中のRNAを解析することで、疾患の進行に寄与し、病態を特徴づける指標となる細菌を明らかにしました。これは歯周病の早期発見・早期治療を実践する上で、細菌学的な手がかりとなるものです。この研究は文部科学省科学研究費補助金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は国際科学誌mSystemsに2021年10月26日にオンライン版で発表されました。

プレス通知資料全文

  • 「歯周病の発症・進行に関する新たな知見」
  • 論文情報

    掲載誌:mSystems
    論文タイトル:Discrimination of Bacterial Community Structure among Healthy, Gingivitis, and Periodontitis Statuses through Integrated Metatranscriptomic and Network Analyses
    DOI:https://doi.org/10.1128/mSystems.00886-21