【日本初】 Lancet Countdown 2023 Japan プレゼンテーション 子どもの健康問題としての気候変動セミナーを開催しました

2023年12月14日、世界や日本で確認されている気候変動による健康被害や医療現場の状況について、第一線で活躍する専門家が最新の知見を共有する場を設け、東京医科歯科大学および長崎大学の共同主催で、ランセット・カウントダウン後援の下、報道関係者と医療従事者を対象としたセミナーを開催しました。

セミナーは、こちらからご覧いただけます。

第一部の前半では、ランセット・カウントダウンの共著者であり、米国と欧州で20年以上にわたって「暑熱と健康」に関する研究を行うシドニー大学 教授 オリー・ジェイ(Ollie Jay)先生が「ランセット・カウントダウン 健康と気候変動に関する2023年報告書」が示す気候変動が健康に与える影響の最新知見を概説しました。また、第一部の後半では、具体的に日本ではどのような影響があるのかを、東京大学大学院 医学系研究科 国際保健政策学 教授 橋爪真弘先生が解説しました。

第二部では、今回のセミナーに協力をいただいている「みどりのドクターズ」代表の佐々木隆史先生(医師)が意識調査についての解説を行うとともに、第一部に登壇した橋爪先生を筆頭に、調査結果を解説した佐々木先生、東京大学 大気海洋研究所 准教授 今田由紀子先生、長崎大学 プラネタリーヘルス学環長 教授 渡辺知保先生、本学からは国際健康推進医学分野の藤原武男教授が、子どもの健康問題としての気候変動についてそれぞれの見解や意見を述べました。

藤原教授は、さまざまな文献を元に「なぜ、子どもが気候変動において脆弱なのか、6つの理由」をお話しされました。
会の最後には、「地球温暖化やいろんな異常気象は何か問題だろうというということに対して、我々研究者はもっとできることがあると思います。世論として、市民の総意として、気候変動対策をやっていこう、という雰囲気が醸成されるといいなと思っています」と締めくくりました。

<関連情報>

写真左からモデレーターを務めた日本医療政策機構 副事務局長 菅原丈二、⼀般社団法⼈みどりのドクターズ 代表理事 佐々⽊隆史、東京医科⻭科⼤学 国際健康推進医学分野 教授 藤原武男、シドニー大学 暑熱と健康 教授 オリー・ジェイ(Ollie Jay)、東京大学 大気海洋研究所 准教授 今田由紀子、東京大学大学院 医学系研究科 国際保健政策学 教授 橋爪真弘、長崎大学 プラネタリーヘルス学環長 渡辺知保(敬称略)

第2部パネルディスカッションの様子