大学院医歯学総合研究科スポーツ医歯学分野の上野俊明准教授の研究グループが第20回秩父宮記念スポーツ医・科学奨励賞を受賞しました

大学院医歯学総合研究科スポーツ医歯学分野の上野俊明准教授の研究グループが第20回秩父宮記念スポーツ医・科学奨励賞を受賞しました

秩父宮記念スポーツ医・科学賞とは

 日本スポーツ協会では、故秩父宮妃殿下からの御遺贈金をもとに基金を設立し、スポーツの向上と振興には欠くことのできないスポーツ医・科学の分野を対象に、我が国スポーツ界の更なる発展を期するため、「秩父宮スポーツ医・科学賞」を創設し、平成9年度より表彰式を実施しています。
 本賞には、功労賞と奨励賞を設け、次の要件を満たす方(グループ)の中から受賞者が選考されます。

<功労賞>
多年にわたりスポーツ医・科学分野において、その向上発展に貢献し、我が国スポーツ界の振興に特に功績顕著な者。
<奨励賞>
スポーツ医・科学についてよく研究し、その研究成果が十分にスポーツの現場に活かされ、我が国スポーツの普及発展又は競技力の向上に顕著な実績をあげた者又はグループ。

研究成果の概要

東京オリンピック記念体力測定研究班 班員 上野俊明 氏

 東京オリンピック記念体力測定研究班は1964年の東京オリンピック以降、当時の日本代表選手を対象として、4年ごとに健康・体力に関する追跡調査を50年以上にわたって継続的に行ってきました。
 本調査の測定項目としては、運動習慣、生活習慣、健康状態のアンケート調査とメディカルチェック、体力測定を実施してきました。これに当初から継続して実施している項目に加え、スポーツ心臓の予後、引退後の妊娠・出産、脊椎・膝関節の変化、生活習慣病の頻度、歯科的健康状態など、年代に応じたテーマを追加して調査を実施してきました。
 本調査の結果、成長期までに最高レベルまで培われた体力やその後の生活・運動習慣の違いにより代表選手は高齢期を迎えても一般高齢者と比べ多い筋力が保たれていたこと、また、一般高齢者と比べ、高い骨密度を維持していたことが報告されました。これは、健康・体力の「持ち越し効果」があることを示し、超高齢社会の我が国で健康寿命の延命が望まれる中、幼年少期及び青年期における身体活動及びスポーツ活動が効果的であることに医・科学的な根拠を与えました。

プロフィール等

詳しくは研究者情報データベースをご覧ください
http://reins.tmd.ac.jp/html/100007018_ja.html

所属分野のホームページ
http://www.tmd.ac.jp/grad/spmd/spmd-J.htm

関連リンク

公益財団法人 日本スポーツ協会
http://www.japan-sports.or.jp/

第20回秩父宮記念スポーツ医・科学賞の表彰式および受賞祝賀会を実施(日本スポーツ協会 お知らせ 2018/04/06)
http://www.japan-sports.or.jp/news/tabid92.html?itemid=3712