難治疾患研究所免疫疾患分野、鍔田武志教授がオイゲン・ウント・イルゼ・ザイボルト賞(Eugen-und-Ilse-Seibold-Preis, Eugen and Ilse Seibold Prize)を受賞しました

難治疾患研究所免疫疾患分野、鍔田武志教授がオイゲン・ウント・イルゼ・ザイボルト賞(Eugen-und-Ilse-Seibold-Preis, Eugen and Ilse Seibold Prize)を受賞しました

賞の概要

オイゲン・ウント・イルゼ・ザイボルト賞(Eugen-und-Ilse-Seibold-Preis, Eugen and Ilse Seibold Prize)は、日本とドイツ連邦共和国の相互理解と学術振興に特に貢献し、優れた功績をあげた両国の研究者に、ドイツ連邦共和国の政府機関であるドイツ研究振興協会(Deutsche Forschungsgemeinschaft (DFG), German Research Foundation)より贈られる賞です。本賞は、海洋地質学者であるオイゲン・ザイボルト教授とイルゼ・ザイボルト夫人の名前にちなんで名付けられました。隔年に日本人研究者1名とドイツ人研究者1名に授与され、医学・生命科学領域では鍔田教授がはじめての受賞になります。授賞式は本年10月10日にドイツ連邦共和国のボンで行われます。

研究の概要

今回の鍔田教授の受賞理由として、「液性免疫の基本原理についての新たな側面(アスペクト)の発見」があげられています。健常人の免疫システムは病原体に応答して病原体を排除しますが、病原体以外の異物や自己成分には反応しません。病原体以外の異物や自己成分への免疫反応が起こると、それぞれアレルギー、自己免疫が惹起されます。鍔田教授らは、正常な免疫システムにおいて抗体産生が病原体に対してのみ起こり、その他の物質に対してはおこらないメカニズムの解明を進め、抗体産生をつかさどるBリンパ球がTリンパ球を介して病原体を検知し、病原体に対してのみ抗体産生をおこす分子メカニズムの解明、免疫抑制性Bリンパ球の誘導シグナルの同定、さらに、自己成分を認識して自己成分への抗体産生を抑制する受容体の同定などのさまざまな成果をあげてきました。

プロフィール等

研究者情報データベース
http://reins.tmd.ac.jp/html/100007114_ja.html

研究室ホームページ 
http://www.tmd.ac.jp/imm/index.html

ドイツ研究振興協会によるプレスリリース