SDGsに向けた東京医科歯科大学の取組

「 胚盤胞補完法を用いた機能的な副甲状腺再生 」【中内啓光 特別栄誉教授】

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 東京医科歯科大学 高等研究院 卓越研究部門 幹細胞治療研究室の中内啓光特別栄誉教授、水谷英二連携研究員、加納麻弓子連携研究員の研究グループは、筑波大学、聖マリアンナ医科大学との共同研究で、多能性幹細胞※1のキメラ※2形成能を利用した「胚盤胞補完法」により、副甲状腺欠損マウス体内にマウスES細胞由来の副甲状腺を作製することに成功しました。この研究は、文部科学省科学研究費補助金ならびに日本医療研究開発機構 再生医療実現拠点ネットワークプログラム 疾患・組織別実用化研究拠点(拠点C)の支援のもとで行われたもので、その研究成果は、国際科学誌Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (PNAS)に、2023年6月28日にオンライン版で発表されました。

詳細については本取組に関するURLよりご覧ください。

※1多能性幹細胞・・・・・・・・胎盤などの組織(胚体外組織)を除く体中のさまざまな組織に分化する能力をもつ細胞。多能性幹細胞には2種類あり、受精卵に含まれる細胞を培養した細胞は「胚性幹細胞(ES細胞)」、体細胞に遺伝子を導入して人工的に樹立した細胞を「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」という。

※2キメラ動物・・・・・・・・キメラ動物とは、2つ以上の遺伝的背景の異なる細胞によって構成された1つの生物であり、1つの受精卵から異なる遺伝形質をもった細胞が出現するモザイクや、異なる遺伝形質をもつ動物同士の交配でできるハイブリッドとは異なる。キメラ動物は、胚と胚の融合、胚への多能性幹細胞の注入によって作製できる。

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