「神経変性が加速する分子メカニズムを解明」【岡澤均 教授】
公開日:2021.10.11
「神経変性が加速する分子メカニズムを解明」
―老化・変性の加速媒介分子を標的とする認知症治療の実用化へ期待 ―
―老化・変性の加速媒介分子を標的とする認知症治療の実用化へ期待 ―
ポイント
- アルツハイマー病態の脳において神経細胞死が加速的に増加する分子メカニズムを解明しました。
- 神経細胞死の加速的増加の主な原因が加速媒介分子HMGB1であることを示しました。
- 細胞外HMGB1から惹起される細胞内リン酸化シグナルがKu70のDNA損傷修復機能を阻害し、神経細胞のTRIADネクローシス※1を誘導することを発見しました。
- 細胞外HMGB1の誘導するTRAIDネクローシスは老化の神経細胞死そのものであることが示唆され、老化と神経変性の関係性に対して重要な知見を加えました。
- 神経細胞一次繊毛のアルツハイマー病態への関与を示唆する結果を得ました。
プレス通知資料全文
論文情報
掲載誌:Communications Biology
論文タイトル: HMGB1 signaling phosphorylates Ku70 and impairs DNA damage repair in Alzheimer’s disease pathology
DOI:https://doi.org/10.1038/s42003-021-02671-4
論文タイトル: HMGB1 signaling phosphorylates Ku70 and impairs DNA damage repair in Alzheimer’s disease pathology
DOI:https://doi.org/10.1038/s42003-021-02671-4