ピアサポート通信第17号 - 国家試験対策について(医学科)Vol.2

ピアサポート通信第17号 - 国家試験対策について(医学科)Vol.2

 

こんにちは、学生支援室ピアサポーターです。  

今回は、2022年度の医師国家試験に合格された元ピアサポーターの先輩から、医師国家試験対策についてまとめていただく企画の第2弾となります。学生のみなさんはぜひ参考にしてみてください!


目次
1.私の勉強法
2.国試対策で使用した教材
3.みなさんへのアドバイス




1.    私の勉強法
・5年生の4月~6年生の8月(QB1周目)
5年生の春に生協からQB(クエスチョン・バンク、過去問解説集)の共同購入の案内があり、そのタイミングで購入しました。そして5年生から始まる臨床実習に合わせて、例えば小児科の実習があるときはQBの小児科の部分を終わらせる、という方法で進めるつもりでいましたが、実際には問題の量が多かったり難しかったりして、まだ時間があるという気持ちもあり、計画よりも随分ゆっくりと進めていました。6年生になってからは時間のあるときにまとめて進めるなどして、6年生の9月上旬に1周を終えました。
具体的な進め方としては、QBと同時に購入したイヤーノート(内科・外科を網羅した参考書)やインターネットでわからないことを調べ、イヤーノートの重要事項に下線を引いたり、調べたことをQBやイヤーノートに書き込んだりしながら進めていきました。加えて、QBの解説は長いため、大切だと思ったところに下線を引いて、2周目以降はそこだけ読めば済むようにしました。私はQBもイヤーノートも電子版ではなく紙を使っていたためこのような方法で勉強しました。

・6年生の9月~10月(卒業試験対策)
9月に入ってからは10月の卒業試験の対策を始めました。診療科によっては国試の過去問を中心に出題されるため、その範囲のQBの2周目をしたり、シケタイが作成してくれた卒業試験の過去問集を解いたりしました。
最新の2年分の国試の過去問はQBを1周し終えてから模試として使おうと思い、解かずに置いてあったのですが、9月末に国試本番と同じ時間割で解いてみました。結果、合格ライン+5点くらいの点数でした。

・11月(QB2周目・第2回模試)
 11月の上旬は卒業試験とPost-CC OSCE(臨床実習終了後の実技試験)の疲れがあり、また少し体調を崩していたこともあり、あまり勉強は進みませんでした。
11月の下旬はQBの2周目の残りを終わらせ、メディックメディアの第2回模試を受験しました。偏差値は50を切っていましたが合格圏内でした。

・12月~1月上旬(QB3周目・直前模試)
 QBの3周目は覚えづらい項目をノートに分野別に書き出しながら、適宜ゴロを調べたり作ったりしながら進めました。加えて、QBは随所に重要なポイントがわかりやすい図や表でまとめてあるのですが、そのページをiPadで写真に撮り、分野別にフォルダを分けて保存し、ときどき見返しました。
 1月上旬にはメディックメディアの直前模試を受験しました。以前よりも成績が良かったため安心材料になりました。国試は9割が受かる試験のため、上位9割に入っていれば安心材料と捉えて良いと思います。

・1月下旬(直前期)
直前期は直近5年分の過去問、直前Assist(メディックメディアの40分×4コマの動画講座)受講、さらに時間が余ったためQBの4周目をしました。講義形式で勉強することに苦手意識があり、全範囲を解説する動画講座は使っていませんでしたが、直前講座は先輩から勧められていたため受講しました。直前Assistはポイントを絞った現役医師の視点からの解説を謳っており、実際にその通りで勉強になりました。直近5年分の過去問については、紙のQBではそれらを検索して取り出すことができないため、インターネットで無料で閲覧できるmedu4の過去問解説を使いました。
本番が近づくにつれ不安が募ってきましたが、とにかく何かしら勉強することで不安が和らぎました。
 

2.    国試対策で使用した教材

<参考書>
・    『イヤーノート 内科・外科編』
https://www.yearnote.com
 疲れ目予防のためイヤーノートとQBは電子版ではなく紙を使いました。生協で購入すると電子版のシリアルコードも付いてきてしまいますが、メルカリでシリアルコード使用済みの紙のみのものが購入できます。

<過去問集>
・    『クエスチョン・バンク 医師国家試験問題解説』vol.1~7
https://informa.medilink-study.com/book/questionbank-1.html/

<動画講座>
・    メディックメディア直前Assist

<模試>
・    メディックメディア第2回模試・直前模試
https://moshi.medilink-study.com/kokushi/


3.    みなさんへのアドバイス

・勉強量について
 9割受かるのなら、そこまで時間をかけなくて良いのでは、それよりも他に大学生のうちに経験できることがあるのでは、と思ったこともありました。しかし、9割受かるとはいっても大学受験に成功した勉強が得意な人たちの中での争いです(国試は相対評価です)。加えて、多少オーバーキルになったとしても勉強したことは働き始めたとき役に立ちますし、勉強量は試験当日の安心感にもつながります。私も、QBを3周以上したから大丈夫だろう、と試験当日平常心で過ごせました。さらに、余裕をもって合格点を超えることができれば(※)、3月中旬の合格発表までの期間をより楽しく過ごせます。こういったメリットがあるため、油断せず十分に時間をかけて勉強するべきです。

※    私のときは問題用紙を持ち帰って良いことになっていたため、国試予備校が提供する自己採点サービスに自分の解答を入力し、合格ラインを超えていることを確認できましたが、近いうちに持ち帰れなくなる見込みです。

・図書館で勉強
 家と違い、図書館では適度な緊張感があり、集中して勉強できるためおすすめです。

・「2つ選べ」はちゃんと2つ選ぶ
 模試で2つ選ぶ問題で1つしか選ばないミスをしており、気をつけようと思っていたのですが、本番も同じミスをしてしまいました。解き終わった後見直しをすると思いますが、そのときマークミスだけでなく指定の数選んでいるかもチェックしましょう。

・ホテルをとるかどうか
 私はホテルはとりませんでしたが、中野の会場近くにとっている人も多かったと思います。ホテルをとることによる環境の変化が負担になる人もいれば、電車の遅延が心配だったり朝夕ゆっくり過ごしたかったりする人もいるため、一概にどちらが良いとは言えず、各自で判断するのが良いと思います。

・試験当日に持っていくと良いもの
休み時間に前のブロックの問題について友人同士で会話をする人がいるため、それを聞くのが嫌な場合は耳栓かイヤフォンを持っていきましょう。

以上、ピアサポーターの先輩からのメッセージでした。国家試験対策は大変ですが、皆で頑張って合格しましょう!