口腔機能低下症とフレイルの縦断調査:口腔機能におけるフレイルリスク因子の解明(現在募集なし)

口腔機能低下症とフレイルの縦断調査:口腔機能におけるフレイルリスク因子の解明(現在募集なし)

詳細はこちらの資料をご確認ください。

 要介護になることを予防するには、早めの対策が重要です。本研究では口腔機能の低下と要介護の前段階とされるフレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)にどのような関連があるか検討します。まず、あなたのお口の状態、口腔機能、身体状態の測定、またアンケートにご回答頂き、現在の口腔及び身体状態を評価します。そして、1年後にもう一度同じ項目の測定を行い、口腔機能の低下がフレイルの原因となり得るか解析します。

ご参加頂くためのの条件

以下の条件を満たす方に、ご参加をお願いしております。
​​​​1.      65歳以上の方
2.
      東京医科歯科大学病院 第1総合診療室、第2総合診療室、義歯科、高齢者歯科外来に通院中の方
3.
      メンテナンスを除き、現在歯科治療を受けていない
4.
      脳梗塞や整形外科領域疾患などの全身疾患の既往のない
5.      ​​​​要支援および要介護の認定を受けていない

測定項目

1)身体状態

身長・体重・腹囲・血圧・脈拍・体組成(筋肉、脂肪、水分などの割合を計測)・握力・5m歩行速度を測定します。

2)口腔内診査・問診

歯科医師が歯の状態のチェック、入れ歯の確認、かみ合わせ・舌苔(舌の汚れ)・歯ぐきの状態の診査を行います。舌苔については記録用に、舌の写真撮影をさせてもらいます。

3)口腔乾燥度

口の中がどれくらい乾燥しているか評価します。口腔水分計ムーカス(株式会社YOSHIDA)のセンサーを舌に押し当てて、3回測定します。

4)舌圧

舌の力を評価します。JMS舌圧測定器(株式会社ジーシー)のプローブを用いて舌と上あごで10秒圧迫してもらい、3回測定します。

5)咬合力

咬む力の強さを評価します。デンタルプレスケール2(株式会社ジーシー)と言う感圧フィルムを3秒間咬んでもらい、専用の装置を用いて解析します。

6)咀嚼能力

 3種類の方法で、咀嚼能力を評価します。

(1)   咀嚼能力評価用のグミ、グルコラム(株式会社ジーシー)を20秒間噛んだ後、水を10ml含み軽くうがいして、残ったグミの欠片ごとコップに吐き出してもらいます。その水の中の糖分を計測して、咀嚼能力を評価します。

(2)   咀嚼能力評価用のガム、咀嚼チェックガム(株式会社ロッテ)を1秒間に1回のペースで60回噛んでもらいます。咀嚼前後のガムの色変わりから咀嚼能力を評価します。

(3)   咀嚼能力評価用の質問票、Food Acceptance Score食品に関するアンケート)を用いて、摂取可能食品について回答してもらい、咀嚼能力を評価します。

7)口腔運動機能

 「パ」「タ」「カ」を繰り返し発音してもらい、唇と舌の運動機能を評価します。健口くんハンディ(竹井機器工業)を用いて「パ」「タ」「カ」をそれぞれ5秒間繰り返し発音してもらいます。

8)アンケート

 嚥下機能を評価するThe 10-item Eating Assessment Tool摂食嚥下障害スクリーニングツール)、食品摂取状況(栄養状態)を評価するBDHQ、認知機能を評価するMMSE、心の健康を評価するGDS-5、お口のQoL(生活の質)を評価するOHIP-14、お体と生活状況に関するアンケートの6つのアンケートに回答してもらいます。回答に必要な時間は個人差はありますが3040分程度と思われます。

御礼

1回の測定終了時にQUOカード(1000円)と口腔機能、身体機能評価の結果の一部をお渡しします。

お問い合わせ

 

興味がある方は東京医科歯科大学病院 義歯科 濵洋平、岡田光純までお問い合わせください。