歯科33回生 一條秀憲先生が日本学士院賞を受賞されました

歯科33回生 一條秀憲先生が日本学士院賞を受賞されました

 歯科33回生(昭和60年3月卒業)一條 秀憲(いちじょう ひでのり)先生が、3月12日に行われた日本学士院の総会において日本学士院賞を受賞することが決定しました。
 日本学士院賞は1948年創設された日本学士院が授与するもので、日本の学術賞としては最も権威ある賞です。本学歯学部卒業生としては3人目の快挙です。
 一條秀憲先生は1985年3月に本学歯学部歯学科を卒業され、1990年3月に本学で歯学博士を取得された後に1998年2月から2002年8月まで本学大学院医歯学総合研究科・分子情報伝達学分野で教授として在籍されました。
 現在は、東京大学・大学院薬学系研究科・細胞情報学教室において教授として勤められております。

授賞理由について「主要な学術上の業績」より抜粋
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 一條秀憲氏は、1997年、酸化ストレスに応答してアポトーシス(細胞死)を誘導するタンパク質リン酸化酵素としてASK1(Apoptosis Signal-regulating kinase 1)を発見して以来、ASK1に類縁のASKファミリー分子群(ASK1, ASK2, ASK3)の機能解析を中心に、ストレスシグナルの研究分野で世界を牽引してきました。また、ASKファミリーが酸化ストレス、小胞体ストレス、浸透圧ストレスなどの環境変化に応答する分子メカニズムを解明するとともに、その破綻が筋萎縮性側索硬化症(ALS)をはじめとする神経変性疾患やがん・炎症など、多様な疾患の原因になることを明らかにしました。 一條氏は、一貫して物理的・化学的ストレスの感知・情報処理・応答の分子機構の解明に従事し、常に「ストレス応答の破綻と疾患」という視点から生命科学の発展に大きく貢献してきました。同氏の研究は新たな創薬基盤創成の点でも高く評価されます。
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関連リンク

【日本学士院】日本学士院賞授賞の決定について
https://www.japan-acad.go.jp/japanese/news/2021/031201.html#007