グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ




歯科用接着材

日本の接着技術が世界の歯科医療を改革


歯科では、治療のために歯に詰めたり被せたりと種々の材料を使う。昔はこのような材料と歯を接着することができず機械的な維持に頼っていたが、今では接着が当たり前になっている。しかし接着技術が歯科に取り入れられたのは、それほど古い話ではない。

歯の表面は硬いエナメル質で覆われ、その内側に象牙質がある。ほとんど無機質からなるエナメル質への接着は早くから基礎研究が進んでいたが、臨床応用には結び付かなかった。リスクの可能性を上回る臨床的ベネフィットが見いだせなかったのだ。そのような中でメリットが明確な歯科矯正への応用が構想され、本研究所の故・増原英一教授と歯学部の三浦不二夫教授らのグループの共同研究により1971年に製品として市販された。世界初の歯科用接着材である。

これに対して湿潤で有機質を含む象牙質への接着は困難であったが、象牙質表層にモノマーを拡散させ重合させることで可能となった。本研究所の中林宣男教授が1982 年に報告した樹脂含浸層である。このような歯質への接着技術は、さらに歯科医学に多くの革命的変化をもたらし、世界の歯科医療が大きく進展することにつながったのである。

開発 分子レベルで混ざり合った象牙質と硬化レジン 生体材料工学研究所 中林宣男
臨床 矯正用接着材開発当時の話 本学歯学部 三浦不二夫
臨床 クリアフィルボンドシステムの出現と歯牙修復革命 本学歯学部 細田裕康
臨床 世界を塗り替えた歯科接着技法の現在と将来 本学歯学部 田上順次
企業 スーパーボンドは臨産学の技術も接着させた! サンディカル 山本隆司
企業 生材研の研究、開発成果を応用した製品作り 徳山デンタル 風間秀樹

サンメディカルが1982年2月発売した『オルソマイト スーパーボンド』(写真提供:サンメディカル)

樹脂含浸層。浸み込んで固まることが接着の原点であり、分子結合よりも耐久性が期待できる(写真提供:サンメディカル)