新規ウイルス検査法の開発

網羅的迅速ウイルス検査系の開発

図1 Real time PCR machine LightCycler (日本ロッシュ提供)
図1の説明:
LyghtCyclerTMによる定量PCR:核酸増幅を熱伝導性に優れたガラスキャピラリー中で行うため、迅速な検査が可能となる。

図2 Hybriprobeによる検出原理 (日本ロッシュ提供)
図2の説明
a.プライマーの他に反応液中に2種類のHybriprobeを加えておく(1塩基を空けて隣同士にHybridizeするように設計する)。Hybiprobeが標的遺伝子配列にHybridize していない状態で反応液にレーザーを当てると、片方の3‘末端に標識した蛍光色素から蛍光(図の例では緑色の蛍光)が発せられる。
b.標的遺伝子配列に2種類のHybriprobeがHybridizeすると2種類の蛍光色素が隣り合った状態となり、レーザーにより片方のプローブから発せられた蛍光に反応して他方のHybriprobeの5‘末端にラベルされた蛍光色素から別の色の蛍光が発せられる(図の例では赤色の蛍光)
c.d.PCR反応を進めることにより標的遺伝子配列が増幅する。それに伴って、PCRサイクルごとに測定することにより赤色蛍光の強度が増すことが観察される(a.b.)。

図3 マルチプレックスPCRとメルティング解析によるウイルスの同時測定と同定
図3の説明
8種類のウイルスの検出例:8種類のプライマーを使用したマルチプレックスPCR、2種類の蛍光色素で標識した合計8種類のHybriprobe による検出とメルティング解析により、1本のキャピラリーで8種類のウイルスの検出、同定が可能となる。