ピアサポート通信第24号 - CBT&OSCE対策について(歯学科)
こんにちは!歯学科ピアサポーターです。
今回のピアサポート通信では、歯学科5年次の夏頃に行われたCBT&OSCEの対策の仕方についてまとめてみました。歯学科のみなさんのお役に立てたら嬉しいです^ ^
1.CBT&OSCEとは?
臨床実習前に受験する共用試験のことです。この2つの試験両方に合格しないと、5年後期から大学病院で行われる臨床実習に参加することができません。2024年度から評価項目や合格基準が全国の大学で統一されました。
CBTは歯科に関する知識が問われる筆記試験のようなものであり、パソコン上で選択問題に答えます。試験範囲は大きく分けて5つ、A歯科医師として求められる基本的な資質・能力B社会と歯学C生命科学D歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)E臨床歯学です。ABから16.7%、Cから37.5%、Dから8.3%、Eから37.5%出題され、CE範囲の比重が高くなっています。試験の時間割は60分(60問)×4ブロック、40分(40問)×2ブロック(連問)の計320問ですが、そのうち80問は採点対象外です。連問は次の問題へ進むと前の問題に戻れない、つまり回答の見直しができません。
OSCEとは実技試験のことです。以下の課題から6課題が出題されます。
①医療面接
②口腔内所見の記録
③手指消毒+手袋装着、ラバーダム、概形印象採得のうち1課題
④齲蝕除去、CR修復のうち1課題
⑤支台歯形成、レストシート形成のうち1課題
⑥単純抜歯+滅菌手袋の装着と廃棄
到達項目などはCATO(医療系大学間共用試験実施評価機構)のサイトから見ることができます。毎年更新されるので、受験前に要チェックです。
【CATO 共用試験についてHP】
https://www.cato.or.jp/cbt/index.html
2.教材や模試に関して
○ 教材
麻布デンタルアカデミーのCBT PASSをほとんど全員が使用していました。ガイド編は教科書、緑とオレンジの冊子は問題集です。教務からクラス委員に団体購入の案内が届くと思います。CBT PASSを注文する時期に「口腔外科セレクトアトラス」「内科ビジュアライズ」という参考書の案内も来ますが、こちらの参考書はCBTだけではなく国試対策としても使用している方が多いです。細かいところまで勉強したい人や本番まで余裕のある人は 、DESのANSWERシリーズを使用する人もいました。どの予備校が出版しているCBT教材も、iPad版のアプリがないことが少し不便な点です。
【麻布デンタルアカデミー CBT PASS】
https://www.azabu-dental.co.jp/category/CBTPASS/
○模試
麻布デンタルアカデミー・ DES・医歯薬の模試の案内が、教務からクラス委員に届くと思います。私たちの学年は、麻布模試は6/20(木)(CBT&OSCE前の講義・実習最終日)からいつでも、 DES模試は6/29(土)30(日)、医歯薬模試は5/25(土)に受験日を、それぞれの好きな時間に解くことができる自宅受験で受験方式を設定しました。※2024年度はCBTが7/23(火)、OSCEが7/13(土)でした。受験日の設定は、基本的にクラス委員が行うため、学年ごとに様々です。私たちの学年は、麻布模試を51名、DES模試を43名、医歯薬模試を8名が受験しました。5~6月に受験する模試では、CBTの問題の雰囲気や試験形式など概要を掴めれば、成績は気にしなくて大丈夫です。ある程度勉強の進んだ時期に、もう一度復習してみると良いと思います。7月に受験する模試では、目安7割取れていると本番も安心です。各模試の難易度としては、麻布デンタルアカデミー<医歯薬< DESの順で難しいと言われています。
3.勉強の仕方
<Aさんの例>
試験前も部活やバイトを続けたかったため、春休み中の3月中旬からゆるゆるとCBTの勉強を始めました。本腰を入れたのは、授業や実習が無くなった6月下旬です。春休みから5月末にかけて、章ごとに区切りガイド編を読みながら問題集を1周解きました。2周目は、問題集で不安なところや間違えたところを、ガイド編や大学の講義資料で知識を補いながら解き進め、自分なりにまとめノートを作成しました。このまとめノートは登下校時や隙間時間に読んだり、赤シートを使って暗記したりしていました。CBT当日まで自分の苦手な箇所を確認することができ、自信にもつながったので作って良かったなと思っています。3周目は、2周目で間違えた問題を復習し、少し時間が余ったので模試の復習やANSWERシリーズを行いました。
OSCEはCATOの到達項目を見るとたくさん書いてあり不安になりますが、受験した感想としては当たり前のことができれば落ちないと思います。OSCEの3週間前からスキルスラボに全部で1時間×7回通い、実技の練習を行いました。OSCE直前はスキルスラボが混雑するので、予約は早めに行いましょう。私は試験当日にいろいろやらかしましたが合格をいただけましたし、私たちの学年は全員合格だったので、本番は緊張すると思いますが、みなさんも落ち着いて普段通りに行えば大丈夫だと思います。
CBTもOSCEも(国試も)友人と一緒に勉強することが大切です。CBTでは周りが解ける問題を自分も解くことができれば落ちないと思います。奇問は解けなくても良いのです。OSCE対策でもスキルスラボで友人や同期に自分がやっているところを見てもらうのがオススメです。患者さんの頭にスクラブが触れている、器具の持ち方が違うなど、普段自分では気付かないことを指摘してもらえるかもしれません。
<Bさんの例>
〇 CBTの勉強法
① 解答の根拠を説明できるように
問題集も模試もただ解くだけでなく、まずは問題と解答の対応を記憶し、ガイド編やこれまでの講義資料・教科書、そして動画などをもとに解答の「正解」の根拠と「不正解」の根拠を説明できるようにしていました。時間はかかりますが、この作業をしっかりと行うことで違う問題にも対応でき、本当に理解しながら進めている感覚が生まれます。
自分はAさんと異なりまとめノートを作るのが苦手なタイプだったので、基本的にはiPadのカラースケール機能とアプリ「Goodnotes 6」の蛍光ペン機能を使ってできる赤シート(詳しくは「iPad 赤シート」と検索。)を使って暗記効率を高めていました。
③ 殴り書き暗記ノート
どうしても覚えられないところや、幅広く体系的に理解する必要がある知識、図やフローチャートで覚えるところなどは、A4サイズのノートを使って知識をまとめていました。殴り書きで到底人には見せられませんが、暗記のためなので汚くても大丈夫です!
〇 OSCEの勉強法
OSCEに関しては、基本的な手順を学び、身だしなみを整えた上で、当たり前のことができれば大丈夫です。スキルスラボに通い、友達と教え合ったり、動画を撮って確認したりしながら準備を進めました。
〇注意点
とにかく「早く」取り掛かりましょう。暗記が苦手な人なら尚更です。受かると思っていたら落ちていた、なんてことは大いにあり得るので、ぜひしっかりと準備して臨んでいただければと思います。