難治疾患研究所 発生再生生物学分野、平山順 准教授が AOSP Award for Young Scientists を受賞しました

難治疾患研究所 発生再生生物学分野、平山順 准教授が AOSP Award for Young Scientists を受賞しました

賞の概要

アジア-オセアニア光生物学協会(The Asia and Oceania Society for Photobiology:AOSP) は、光の生体影響・生体応答に着目する光生物学の研究を推進することを目的として2001年に設立されました。日本、中国、韓国、オーストラリア、インド、および台湾等のアジアとオセアニアの国・地域の研究者により運営されている国際機関です。AOSP Award for Young Scientistsは、光生物学の研究に関する顕著な業績を有するアジアまたはオセアニア地域の45歳未満の研究者に与えられる賞です。この賞は2年毎に2名に与えられ、これまでに4名の研究者が受賞しています。第8回AOSP(2017年11月12~15日、韓国のソウルで開催)において、発生再生生物学分野の平山順准教授が本賞を受賞しました。受賞課題は、「光依存的な脊椎動物の概日リズム制御機構の解明」です。

研究の概要

概日リズムは行動や代謝といった多様な生理機能に観察される日周変動であり、生体の恒常性維持機構として機能しています。この生体リズムの重要な特性の一つは、光を利用して自身の周期を外環境の明暗周期に同調させることです。平山准教授は、哺乳動物と共通の概日リズム形成機構を持つゼブラフィッシュを用いて、概日リズムの外環境への光同調機構の研究を行ってきました。その結果、本光同調機構は、活性酸素種およびMAPK/ERKシグナル経路を介して制御されることを明らかにしました。また、これらのシグナル分子の下流で発現誘導される概日リズム調節分子も同定しています。現在は、概日リズムの光同調機構と睡眠異常を含む疾患との関係に着目し、光同調制御分子を機能阻害した遺伝子改変ゼブラフィッシュの解析を進めています。なお、本研究の一部は科学研究費補助金の助成を受けて行われました。

プロフィール

詳しくは研究者情報データベースをご覧下さい
http://reins.tmd.ac.jp/html/100007469_ja.html?k=平山順

所属分野のホームページ
http://www.tmd.ac.jp/mri/dbio/HirayamaJ.html

参考
The Asia and Oceania Society for Photobiology
http://aosp.umin.jp/aboutus.html