ネパール大地震災害に対する日本政府災害医療支援チーム(国際緊急援助隊医療チーム)に派遣された本学職員からの活動報告会が開催されました

ネパール大地震災害に対する日本政府災害医療支援チーム(国際緊急援助隊医療チーム)に派遣された本学職員からの活動報告会が開催されました

平成27年7月9日(木)本学M&Dタワー2階共用講義室2にて「ネパール大地震災害に対する日本政府災害医療支援チーム(国際緊急援助隊(JDR)医療チーム)活動報告について」と題した報告会が開催されました。

この報告会は2015年4月25日にネパールの首都カトマンズの付近で発生し推定3万人もの死者・負傷者をもたらした大地震にて、国際協力機構(JICA)が行う国際緊急援助隊(JDR)の日本政府災害医療支援チームの一員として本学から活動に参加した4名のメンバーからによるものです。

今回は、JDR救助チームとJDR医療チームが派遣されました。医療チームの派遣期間は、1次隊(4/28~5/11)、2次隊(5/6~5/20)でした。今回の医療チームは「機能拡充チーム」として初めて派遣となりました。従来のJDR医療チームは、外来診療(100~200名/日)を中心とした基本的診療機能のみでしたが、今回は、従来の診療機能に加え手術・透析・病棟等、高度な診療を行うことが可能となるフィールドホスピタルを開設し、被災された方々へ医療を提供しました。

カトマンズ空港が混雑し、さらに活動地までのアクセスが不良であったことから、人員および必要な物資の輸送が大幅に遅れる等の困難な状況がありましたが、1次隊はこのクリニックで5/8までに合計645名の診療、8名の手術(主に整形外科手術)を実施し、5/8にカトマンズ入りした医療チーム2次隊に活動を引き継ぎました。

当日の報告会の会場には約60名が出席し、参加者は報告者からの説明に熱心に耳を傾けていました。

報告会当日の様子

大友康裕(本学救急災害医学分野教授)

庄古知久(松戸市立病院救命救急センター長、前 本学救命救急センター医局長)

山﨑範子(当院手術部看護師)

髙村ゆ希(当院B8病棟助産師)

会場の様子①

会場の様子②

発表資料より抜粋(1次隊)

ネパールに入国する大友先生らJDR医療チーム一行

バラビセの様子①
(カトマンズから東に85km程の地域)

バラビセの様子②
(カトマンズから東に85km程の地域)

JDR医療チームの十字テント。通常は診察室にも使用するが、今回は手術室のみで使用。

日本初のフィールドホスピタルでの全身麻酔下手術(2015.5.5)

診察、処置の様子

入院病棟の様子(中学校の小教室を借用)
医師・看護師・通訳の当直、夜間の病棟運営

スクテ(バラビセから片道約1時間)~バレピ間の落石現場 付近を走行する様子(1次隊)

5/12に発生した大規模な余震時の十字テント内の手術の様子(2次隊)