大学院保健衛生学研究科 先端侵襲緩和ケア看護学分野 田中真琴教授就任挨拶

大学院保健衛生学研究科 先端侵襲緩和ケア看護学分野 田中真琴教授就任挨拶

大学院保健衛生学研究科 先端侵襲緩和ケア看護学分野 田中真琴教授就任挨拶
ご挨拶
 この度、2016年6月16日に本学保健衛生学研究科先端侵襲緩和ケア看護学分野教授に着任いたしました。私は、本学医学部保健衛生学科を卒業し、大学病院の外科系病棟での看護師経験ののち、学位取得後、東京大学で教員、Mahidol大学(タイ)でvisiting scholarの経験を経て、母校へ戻って参りました。
 私が着任した先端侵襲緩和ケア看護学分野は、高度先進医療を受ける重篤患者の看護から、回復期のセルフマネジメント支援や緩和ケアを含めた専門的看護のあり方まで、幅広く教育や研究を行っている分野です。私はこれまで、病気とともに生きる人々が自身の体の調子を把握し、食事や休養、服薬を含む療養生活全般を主体的に管理し、より良い状態を維持できることを目指し、研究を行ってきましたが、同時に大学院生それぞれの関心に基づく様々な領域の看護に関しても研究指導を行ってきました。これまでの経験を活かし、研究成果を世界へ向けて発信していける研究室づくりに努めたいと思います。
 また、本学の基本理念「知と癒しの匠を創造し、人々の幸福に貢献する」を胸に、東京医科歯科大学の一員として教育・研究・社会貢献に取り組んでいきたいと思います。少子高齢化の進むわが国では、ヘルスケアニーズの高まりを受け、複雑化するニーズに対応できる質の高い看護師を数多く輩出することが求められており、看護基礎教育における状況は大きく変化してきました。私が東京医科歯科大学に入学した当時は、看護系大学の数は1ケタでしたが、今では240校を超え、なお増え続けています。大学院の数も同様に急速に増え続けており、教育現場では教員の不足が問題となっています。質の高い研究・教育を行える人材の育成は、喫要な課題です。本学には、探究心が旺盛で豊かな感性と優れたコミュニケーション力を有する優秀な学生が入学してきます。そのような学生が本学で学び、その資質に磨きをかけ、人々の健康や社会の福祉に貢献できる人材として巣立っていけるよう力を尽くしてまいります。さらに看護学・看護教育の発展に寄与できる人材の養成の一端を担っていきたいと思っております。

                                                 保健衛生学研究科
                                              先端侵襲緩和ケア看護学
                                                  教授 田中真琴