神経機能形態学分野へようこそ
教育について
博士・修士課程大学院生の研究指導をはじめとする大学院教育(神経機能形態学特論・演習・研究実習)、プロジェクトセメスター(医学科第四学年時の研究室配属、2007年から2022年までにのべ12名の学生の教育を担当)、研究者養成コース、研究実践プログラム(プロジェクトセメスター配属以外に5名の医学科学生を指導)など、実際に研究活動を行う機会では、分子細胞生物学や生物物理学を含めた最新かつユニークな高等教育の場をつくるよう心掛けています。これまでの本学医学科出身の大学院生2名はいずれもMD-PhDコースに在籍し、学振DC1に採用されています。このほか英国Imperial College Londonからの交換留学生や保健衛生学科検査技術学専攻からの卒業研究生、大学院生、他大学からの大学院生、研究生を受け入れてきました。常時複数の熱意ある学生、大学院生がたむろし、スタッフが丁寧に各々を指導する環境ができあがっています。また学外講師の招聘による大学院特別講義(過去の演者のリストはこちら)を開催し、学術交流の機会としている(2019年度までにのべ22回開催)ほか、修士課程向け人体形態学・口腔形態学(科目責任者)の講義の一部を担当しています。
学部教育としては、医学科第二学年の神経解剖学の講義及び実習、保健衛生学科検査技術学専攻第二学年の人体構造学の実習の一部を担当してきました。内容は肉眼から組織レベルにいたる神経解剖学です。スポットではいる特別講義以外はなるべく寺田が全体の講義をカバーし、神経系の構造の体系的な理解を促進するように努力しています。一度で理解するのが困難な場合でも、後で振り返ってもらって理解する機会をつくるために、教材作成に注力してきました。(関連して2009年1月より、防衛医大の小林靖教授と共著で、中外医学社発行の月刊誌「クリニカルニューロサイエンス」誌に『神経解剖学の見方,考え方』と題する連載記事を担当してきました。メディカルイラストレーターの佐藤良孝氏((有)彩考)と試行錯誤しつつ、わかりやすい図説を目指してきましたが、2019年12月をもって11年に亘るシリーズが完結しました。単行本化を準備しています。)また実習を重要視しています。既知の構造を要領よく確認、記憶してもらうよりも、むしろ構造を探すプロセスそのものを体験し、複雑さを整理する試行を繰り返すこと、更に構造の意義を理解することの方が重要と考え、指導しています。特に実習時のスタッフの指導には定評があり、学生から毎年高い評価を受けています。また田口技術員と共に神経組織標本の充実に努力を継続し、その水準は質、量共に有数のものと自負しています。医学科対象の特別講義では大竹一嘉(医療法人社団プラタナス 青葉アーバンクリニック)、八木沼洋行(福島県立医大教授)、武井陽介(筑波大教授)の各先生方にご助力をいただいています。更に特別講義の一つとして最新の顕微測光法を利用した新しい形態学研究の紹介を行っています。本学以外でも複数の大学で非常勤講師、客員教授として最新の形態学研究の紹介を行ってきました。
以上のほか、神経機能形態学分野はお茶の水ニューロサイエンス協会Ochanomizu NeuroScience Association(ONSA) の事務局(連絡委員代表)を担当しています。ONSAは神経科学周辺をテーマとしたセミナー開催やメーリングリストを介した情報発信、共有などを介して神経科学研究の振興に寄与することを目的とする、大学の枠を超えた研究、学術交流組織です。年会費や入会金等の費用は全くかかりません。UMINのアカウントを作成いただければ、所属機関や職位(教員、大学院生、医員、研究員、専攻生、学部学生等)を問わず、どなたでも入会可能です。退会も自由です。入退会方法など詳細はリンク先 をご覧ください。神経科学周辺領域に興味をおもちの方々が多数入会されますよう、ご案内申し上げます。