ガーナ(野口記念医学研究所共同研究センター)

ガーナ(野口記念医学研究所共同研究センター)

日本と西アフリカの医学共同研究拠点として一層の発展を目指す
西アフリカは新興・再興感染症による被害を世界で最も深刻に受ける地域であり、病原体の種類および罹患者数は他の地域と比較して突出しています。同地域中心に位置するガーナにおいても、感染症の被害は甚大であり全死亡原因の約1/5を占めています。特に小児においてはマラリア、下痢症による被害は大きく、その克服は公衆衛生上の重要課題です。また近年、世界規模で流行するデングウイルスが西アフリカに侵入し、小規模のアウトブレイクを繰り返しながらその分布を拡大しています。さらに世界中に爆発的に増加している薬剤耐性菌は、西欧およびアジア諸国では詳細に調査されている一方で、アフリカではその種類や出現頻度が正確に把握されていません。近年、日本でも患者が増加しているブルーリ潰瘍の発生もガーナを含む西アフリカの小児に集中していることも看過できません。

このような現状から、西アフリカにおける感染症研究は地球規模での対策を進める上で極めて重要です。ガーナは野口英世が黄熱病研究の途上、1928年に客死した地です。日本政府により野口博士の功績を記念して、対アフリカ医療支援の象徴的な研究施設として野口記念医学研究所(野口研)が建設されました。野口研は過去 40 年間に渡り、日本の研究機関(大学・研究所)との共同研究を通じ、現地の感染症制圧を目的とした活動を続けています。現在、東京医科歯科大学と野口研は国立研究開発法人・日本医療開発機構 (Japan Agency for Medical Research and Development: AMED)の支援のもと共同研究センターを設置し、新興・再興感染症研究基盤創生事業「海外拠点研究領域」の研究プログラムを進めています。野口研との共同研究プロジェクトは、感染症研究国際展開戦略プログラム(J-GRID)(1~3期)を通じて2008年から12年間継続してきました。本プロジェクトでは途上国で猛威を振るうデング熱および媒介蚊、ロタウイルスによる下痢症、薬剤耐性細菌に関する研究を進めており、得られた知見を基盤にガーナにおける感染症対策に貢献しています。

国際人材育成プログラムのもと、ガーナ研究拠点における人材育成強化を目的として本学では博士課程学生を受入れています。実際に2019年までに18名の博士課程大学院生を受け入れて論文作成指導等の人材育成を推進しており、野口研からの受け入れ先大学としては群を抜いて最多であり高い実績があります。2016年には本学―ガーナ大学間での大学間学術交流協定が締結され、将来的はジョイントディグリー制度の導入も計画されており、研究・教育における連携もさらに強固なものとなりました。現在、野口研を窓口として本学医学科4年生、並びに保健衛生学科の学生を派遣し、現地医療・研究を見学・参加させるカリキュラムを実施しており、本カリキュラムは国際的な視点を持つ医療専門家の養成にも貢献しています。

医学科4年次学生によるサンプル採取研修(ガーナ)

J-GRID主催の国際感染症フォーラム(札幌)2019, 札幌

ガーナ拠点の取り組み

ガーナ関連ニュース

本学が有する海外拠点の1つであるガーナ拠点について、研究活動を始めとして、ガーナの文化、風習および食習慣など、様々な角度からガーナという国を知っていただき、ガーナ拠点での活動内容をより一層理解していただくことを目的として、月1回を目安にニュースレターを発行していました。

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