総合教育研修センターについて

東京科学大学病院 総合教育研修センターのご紹介

東京科学大学病院は、高等教育発祥の地である湯島・昌平坂に建ち、2024年度より東京工業大学と統合し、「東京科学大学」として新たな歩みを始めました。医療系総合大学として築いてきた伝統を継承しつつ、医科・歯科・看護の各専門職と工学との連携による「トータル・ヘルスケア・サイエンス」を実現し、社会に貢献する高度医療人材養成の拠点形成を目指しています。

当センターは、2003年の臨床研修制度開始とともに発足し、初期臨床研修医の教育・管理・プログラム運営を担ってまいりました。充実した指導体制、関連病院を中心とした、研修協力病院との強固な連携のもと実施される、たすきがけ制度などにより、初期研修プログラムは現在も全国屈指の人気を維持しています。また、専門研修への円滑な移行支援や、EPOCシステム開発を担う施設としてのオンライン評価の導入など、臨床研修をリードする先進的な取り組みも積極的に展開しています。

歯科臨床研修センターは2006年に創設され、歯科研修医を対象とした教育支援を継続してきました。医学部附属病院と歯学部附属病院が別々に診療にあたり、研修制度の運営も別個に実施されていましたが、2021年10月には両者が一体化され、全人的医療の提供と高度な医療人材の育成を両輪とする体制が整いました。

さらに現在は看護師の特定行為研修を管理・運営する実践教育部門、歯科衛生士総合研修部門も加わり、本学のスキルスラボに代表される施設を用いた、各専門教育の充実と、多職種が協働しながら学べる包括的な研修体制が構築されています。

また、2025年からは医学生の臨床実習管理部門の教員も当センターに所属することとなり、医学部の臨床教育の質保証と、卒前卒後のシームレスな教育のための実習運営にも寄与しています(※事務局機能は引き続き医学部が担っています)。

今後も、医師・歯科医師・特定看護師・歯科衛生士といった多職種が互いに理解と協力を深めながら、「東京科学大学」ならではの統合的なヘルスケア教育を実践し、日本の医療教育をリードする研修拠点として発展を続けてまいります。

総合教育研修センター長 岡田英理子