胆管がん

疾患について

 胆管とは、肝臓で作られた胆汁(消化液の一種)を十二指腸まで流すための管で、その途中に胆嚢があります。これら全体を胆道(たんどう)と呼びます。胆管が肝臓から出たところから始まり、十二指腸にある胆管開口部(十二指腸乳頭といいます)までを指します。したがって、胆道がんには、胆管がん(左右肝管・総肝管・総胆管に発生する悪性腫瘍)、胆嚢がん(胆嚢に発生する悪性腫瘍)、乳頭部がん(胆管の開口部である十二指腸乳頭部に発生するがん)の3種類があります。2008年のがんによる死亡のなかで、肺、胃、大腸、肝、膵についで6位でした。

症状について

 胆管がんの症状として一番多いものは、黄疸(おうだん:目や体が黄色くなる)で、これはがんのために胆管の通りが悪くなり、胆汁があふれてしまうために起こるもので、閉塞性黄疸と言います。また、これに伴って体のかゆみが出たり、尿の色が紅茶のような濃い色になったり、大便が白っぽくなったりします。患者さん自身が黄疸に気づきにくいことがあり、周囲の人から指摘されて初めてわかることもあります。尿や便の色の異常を感じたときは早めに医師の診察を受けることをおすすめします。

診断について

 胆管がんの検査は超音波検査、CT、MRI、内視鏡的逆行性胆管造影などを行います。胆管がんはできた場所や広がりによって治療方法(切除術式)が大きく異なりますので、術前の診断は特に重要です。ただし、胆管がんは一見小さな腫瘍に見えても胆管の表面をはっていくような広がり方をしたり、ひきつれが強くてもがんの範囲は少なかったりと様々な形態を示しますので、各種検査を駆使しても正確な診断は困難なことがあります。

治療について

 胆管がんの治療法としては、現在、手術、化学療法(抗がん剤を使った治療)、放射線治療があります。現在、治癒が望める可能性が一番高いのは手術です。手術の方法は、胆管が肝臓の中から十二指腸にまでおよぶ管という解剖学的な特徴から、がんが発生した部位によってさまざまです。

 例えば、肝臓のすぐ近く(肝門部から上部胆管がん)では、肝切除が必要になりますし、中部から下部胆管がんでは、下部胆管が膵臓と接していることから膵臓、十二指腸、場合によっては胃の一部までの切除(膵頭十二指腸切除といいます)が必要になります。中には広範囲におよぶがんもあり、その場合には肝臓の切除と膵頭十二指腸切除の両方が必要な場合もあります。いずれにしてもお腹の手術の中では一番侵襲(患者様の身体への負担)の大きい部類にはいる手術が必要な疾患です。当科では、がんの広がりについて詳しい検査をおこない、綿密に評価した上で、安全かつ治癒を目指した積極的な切除をおこなっております。

 2001年から2014年の、肝外胆管がん(肝門部領域胆管がん、遠位胆管がん)の患者さんの治療成績を示します。がんを切除できたのは141名のうち104名でした。がんが切除できた場合は、5年生存率は約30%でした。

肝外胆管がん治療成績

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