RD希少疾患・難病 RD
[Rare Disease]

RD-1

風邪をひくと症状が軽い人と重い人が居るように、ヒトの病態には個人差があります。本領域では、ヒトの病状の違いが何故起こるのかについて免疫学の観点から研究し、その治療法を開発することを目的としています。この免疫学は従来、体内に侵入してきた病原体から体の守るシステムでありながら、一方でアレルギーやがんにも深く関わっています。そして、この免疫系は多種多様な細胞から構成されていて、個人によってその細胞の割合は違っています。また、各々の細胞にはゲノムやトランスクリプトがあり、これにも個人差があります。すなわち、ヒトの病気の多様性はその細胞、ゲノム、トランスクリプトの各々の多様性と深く関連しています。これらのそれぞれの個性を繙くことにより、ヒトの病状の個人差が分かり、また治療法の確立へと繋がります。

RESEARCH MEMBERS

RD-1

森尾 友宏

高等研究府 免疫・分子医学研究室 特別教授

RD-1

佐藤 荘

大学院医歯学総合研究科 免疫学分野 教授

RD-1

高地 雄太

難治疾患研究所 ゲノム機能多様性分野 教授

PUBLICLY OFFERED RESEARCH PROJECTS

自己免疫学的機序に基づく皮膚線維化疾患におけるB細胞・形質細胞の機能解析

遠藤 香凜

大学院医歯学総合研究科 皮膚科学分野 特任研究員

全身性強皮症(SSc)は線維化による血管障害・皮膚硬化を特徴とする膠原病の一つです。SScの多くの症例では疾患特異的自己抗体が検出されていることから、自己免疫反応が疾患の発症と進展に関与していることが推測され研究が行われています。しかし、病因は明確になっておらず進行性の線維化を抑制する治療法は限られており新規治療法の開発が求められています。本研究では、自己免疫反応から線維化が誘導される移植片対宿主病モデルマウスを用いて、SScの病期毎でのB細胞と形質細胞の動態および疾患病態形成への関与について明らかにし、B細胞と形質細胞除去の最適化を図る基礎的知見を得ることを目的としています。

PAST PUBLICLY OFFERED RESEARCH PROJECTS MEMBERS

新規腫瘍疾患特異的マクロファージと腫瘍微小環境の包括的理解

國吉 佳奈子

大学院医歯学総合研究科 免疫学分野 プロジェクト助教

好塩基球を標的とした急性呼吸窮迫症候群(ARDS)新規治療戦略の創出

三宅 健介

総合研究院 テニュアトラック准教授

抗原提示機構に関するデータサイエンスと免疫学の協奏研究

清水 秀幸

M&Dデータ科学センター AI システム医科学分野 教授