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実験プロトコル

海馬初代培養染色法

準備:

  • 海馬初代培養神経細胞
  • 固定液:4% PFA/4% sucrose in PBSまたは、cold Methanol
    * PFAはParaformaldehydeを溶かして10% PFA in PBSを作製し、Sucroseを加えてfinal 4%になるようにPBSで希釈する。
  • 浸透液:0.25% TritonX-100 in PBS
    *20% TritonX-100をPBSで希釈する。
  • ブロッキング液:10 % BSA in PBS
    *要時調製。0.44 m mのフィルターにかけてから使用する。
  • 包埋用:95 % glycerol in 5 % PBS
  • 1次抗体 in 3 % BSA in %PBS (ブロッキング液をPBSで3倍希釈する。)
  • 蛍光標識2次抗体 in 3 % BSA in % PBS(1次抗体と同様)
  • 6 well plate, 15 cm dish, ピンセット, マニキュア, 蛍光用スライドガラス

手順

6 well plateに4 % PFA/4 % sucrose in PBSまたはcold Methanolを各1 ml入れておく。

 ↓  神経細胞をカバーガラスのパラフィン面を下(細胞面が下)にして、固定液の入ったwellの中に入れる。
 ↓  4 % PFA/4 % sucrose in PBS は15min. RTで、cold Methanolは15 min. -20℃で固定。
 ↓  固定液を除去し、1 ml PBSでrinse。
 ↓  PBSを除去し、1 mlの0.25% TritonX-100 in PBSを加えて5 min. RTで浸透させる。
 ↓  浸透液を除去し、1 ml PBSでrinse。
 ↓  1 ml の10 % BSA in PBS を加えて30 min. RTでブロッキング。
 ↓  ブロッキング液を除去し、1 mlのPBSを加える。
 ↓  カバーガラスをひっくり返して(細胞面が上)、パラフィンの足を除去する。
*細胞面が乾かないようにPBS中で行い、細胞に傷をつけないように注意する。
 ↓  15 cm dishにパラフィルムを敷き、1次抗体in 3% BSA in PBSを50μlのせる。
 ↓  カバーガラスの細胞面を下にして空気が入らないよう丁寧に乗せ、4℃に一晩静置。
 ↓  蛍光標識2次抗体in 3% BSA in PBSを15,000rpm 30min 4℃で遠心する。
*この間に以下(1次抗体の洗い)を行う。
 ↓  1 ml PBSを6 well plateに入れ、細胞面を上にしてカバーガラスを沈める。
*以降の洗いは、細胞面が上になるので液の出し入れの際に細胞に直接かからないように注意する。
 ↓  PBSを除去し、再度1ml PBSを入れて15min. RTで静置。
 ↓  遠心後の蛍光標識2次抗体in 3% BSA in PBSをパラフィルム上に50μlのせる。
 ↓  カバーガラスの細胞面を下にして空気が入らないよう丁寧に乗せ、アルミで遮光して2時間. RTで静置。
 ↓  2次抗体の洗い。1 ml PBSを6 well plateに入れておく。細胞面を上にしてカバーガラスを沈める。
 ↓  PBSを除去し、再度1ml PBSを加えてアルミをし5 min. RTで静置。
(この間に、キムタオル上にスライドガラスを必要枚数用意しサンプル名など 記入しておく。1枚のスライドガラスに18 mmのカバーガラスなら2枚並べられる。)
 ↓  PBSを除去し、1ml MilliQに置き換える。(PBSが残っていると乾いた時に結晶ができ、観察時の妨げになるため、Milli-Qで一度リンスする。)
 ↓  スライドガラスに95% glycerol in 5 %PBSを20μl程度たらす。
 ↓  カバーガラスを細胞面を下にして空気が入らないようにのせる。キムタオルで挟んで余分な液を吸い取る。
* 真直ぐ上から押さえる。力を均等にかけないと細胞がひしゃげてしまう。
また、吸い取り方が不充分だとカバーガラスが動いてしまったり、あとからグリセロールがはみ出てきたりしてきれいな写真が取れなくなる。空気が入ってしまった場合はキムワイプで軽く押さえて、ピンセットの柄で押し出す。
 ↓  カバーガラスの縁1 mm程度にマニキュアを塗り、アルミをかぶせて乾くまで静置。
 ↓  標本は、遮光ケースに入れて4℃で保存可能。
 ↓  蛍光顕微鏡で観察へ。