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実験プロトコル

細胞培養法

  • 培養室に入る時は外で着ていた白衣は脱ぐ。
  • 培養室の中で手をよく洗う。特に大腸菌や酵母を扱ったあとは注意。

培地(Medium)

当研究室ではDMEM、MEM、F-12、Leibovitz's L-15、RPMI-1620などの培地を目的に応じて使用している。最も頻繁に使用するのはDMEM。

DMEM作成法

5L容のビーカーにミリQ水を5L入れる(スターラ−バーも入っていることを確認)。
 ↓ DMEM保存用500ml容ボトル11本をミリQ水で2回洗う。
 ↓ 上記をオートクレーブ。
培養室の奥のクリーンベンチ内でさますovernight。

以下はクリーンベンチ内で作業する。
 ↓ スターラ−をクリーンベンチ内に入れ、オートクレーブ済みミリQ水の入った5L容のビーカーをのせる。
 ↓ DMEM粉末(1L分×5)を入れる。ビンに残った粉末はビーカー内のミリQ水で洗い込む。
 ↓ 溶けたら、重曹(Sodium Bicarbonate)を18.5g量りとって入れる。
 ↓ 1N HClでpHを7.2に合わせる(約18 ml)。
 ↓ 500ml容フィルターで450mlずつfiltrationし、オートクレーブ済み500ml容ボトルに入れる。

低温室の棚に保管。

Fetal Clone (FC)

株化された培養細胞(COS-7、HeLa、MDCK、CHO、293T、Lなど)はこれで充分。
37℃で溶かして、50cc corning tubeに45mlずつ分注。培養室の冷凍庫に保管。

Fetal Bovine Serum (FBS)、Caf serum (CS)、Horse Serum (HS)

初代培養細胞に使用。
いずれも37℃で溶かした後、56℃で30分非働化処理を行う。
50cc corning tubeに45mlずつ分注。培養室の冷凍庫に保管。

Penicillin、Streptomycin(PS)、Non-essential amino acids (NEAA)

37℃で溶かして、15 cc corning tubeに10 mlずつ分注、培養室の冷凍庫に保存。いずれも100×なので100倍希釈して使用。

  • このほか細胞によってはglutamateやsodium pyruvateを入れることもある。
  • Glutamateは200mM stock。100倍希釈して使用。

培養液

  • 培養液はベースとなる培地に、抗生物質と血清を添加して作成する。
  • 一般的な培養液の組成は以下の通り。

COS-7、HeLa、MDCK、293T、L、NIH3T3
DMEM/10% FC or FBS/1% PS

BHK21
MEM/5% FC or FBS/1% PS

CHO
DMEM/10% FC or FBS/1% PS/2mM glutamate

作り方(500ml)

DMEM (500mlボトル入り)、FC or FBS 50ml、PS 5mlを37℃で溶かす。

DMEM 450 ml
FC or FBS 50 ml
PS 5 ml
1M Hepes-NaOH (pH7.4) 5 ml
  500 ml

0.22μm filterでfiltration


細胞の解凍

準備:15cc tube、10cm or 6cm dish

起こす細胞に適したmediumを37℃のwater bathで温めておく。
 ↓ 15cc Corning tube にmediumを8 ml程入れておく。
 ↓ 台帳で目的の細胞保管場所を探す。
 ↓ 液体窒素で凍結保存されたscrew-cap tubeを取り出す。
 ↓ 37℃のwater bathで一気に解凍。

保存した時にcapがゆるんでいると破裂するので注意。
 ↓ おおよそ解凍できたら、手で握って解凍。
 ↓ 全量15cc Corning tubeに入れてsuspendし、遠心 1000回転、5分。
 ↓ Supをパスツールピペットで吸引。
 ↓ Mediumを10 ml加え、resuspendし、再度遠心 1000回転、5分。
 ↓ 細胞の量に応じた大きさのdishに蒔く。
 ↓ Incubator (37℃、5%CO2)へ入れる。

細胞の凍結保存

準備:Screw-cap付2cc容microtube(オレンジのキャップ)

10%DMSO/DMEM/(10%FBS)(1%PS)
 ↓ mediumをaspirateしPBSでwash。
 ↓ TEを加え、incubate、37℃、5分。
 ↓ mediumを加えて細胞を15cc tubeに回収し、遠心 1000rpm、RT、3分。
 ↓ 遠心している間にscrew-cap tubeを用意し、ラベルを記載。

日付け、(stableならコンストラクト名をフルネームで)、細胞名、継代数。
 ↓ Mediumをaspirateし、細胞を10%DMSO/DMEM/(10%FBS)(1%PS)

1mlでresuspendし、screw-cap tubeに入れる。

Capがゆるんでいると解凍したときに破裂するので、しっかりと閉める。
 ↓ キムタオルで包んでビニールテープでとめる。
 ↓ 上下逆さにならなように注意し、-80℃のフリーザーで凍結、over night。

液体窒素で凍結、台帳に記載。

ポイントは、保存する時はゆっくり凍結し、解凍するときは素早く。