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研究成果・プレスリリースFINDING / PRESS

研究成果・プレスリリース

「DNAの修飾を網羅的に解析することができる新しい研究手法の開発に成功」【幸田尚 准教授】

東京医科歯科大学難治疾患研究所エピジェネティクス分野の幸田准教授と川崎佑季助教の研究グループは、大阪大学蛋白質研究所田嶋正二教授のグループとの共同研究で、ゲノムDNAの修飾を解析するための新しい原理に基づく解析法の開発に成功しました。この研究は文部科学省科学研究費補助金、難治疾患研究所難病基盤応用プロジェクト、トランスオミクス医学研究拠点形成ネットワーク事業の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Nucleic Acids Researchに、2016年10月26日にオンライン版で発表されました。

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「エクソソーム中のマイクロRNAを介したがん転移機序の解明」【稲澤譲治 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・分子細胞遺伝分野の村松智輝助教、稲澤譲治教授らの研究グループは、口腔扁平上皮がん細胞株からin vivo selectionにより樹立した高転移性亜株のエクソソーム中に内包されるマイクロRNA (miRNA)が、がん細胞の移動・浸潤に寄与していることを同定しました。この研究は、文部科学省科学研究費補助金(25250019,15K18401,26890012)、文部科学省新学術領域研究(15H05908)「がんシステムの新次元俯瞰と攻略」、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「次世代がん研究シーズ戦略的育成プログラム」(P-DIRECT)ならびに「次世代がん医療創生研究事業」(P-CREATE)などの支援のもと遂行され、その研究成果は、国際科学雑誌 Scientific Reports (サイエンティフィックリポーツ)に、2016年12月8日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表されます。

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「発生初期の器官形成の鍵となる組織の分化に必要な代謝経路の解明」【仁科博史 教授】

東京医科歯科大学難治疾患研究所の仁科博史教授と岡本(内田)好海博士の研究グループは、生体材料研究所の影近弘之教授、湯浅(石上)磨里助教、細谷孝充教授、吉田優准教授、細胞プロテオーム解析室の笠間健嗣准教授と名和眞希子技術専門職員、オーストリア IMBA 研究所のJosef M Penninger 所長、国立成育医療研究センター眼科の東範行医長、仁科幸子医員の研究グループとの共同研究で、哺乳動物の臓器の元となる中胚葉と内胚葉を形成する原始線条の形成に必要な代謝経路の解明に成功しました。この研究は、文部科学省科学研究費補助金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌 Scientific Reports(サイエンテイフィックレポーツ)に、2016年11月24日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表されます。

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「オートファジーによる中心体数制御」【清水重臣 教授】

東京医科歯科大学(TMDU)は11月21日、オートファジーが中心体を構成するタンパク質Cep63を分解することによって、中心体数を制御していることを明らかにしたと発表した。同成果は、東京医科歯科大学難治疾患研究所の大学院生 渡辺雄一郎氏、本田真也助教、清水重臣教授らの研究グループによるもので、11月21日付けの英国科学誌「Nature Communications」オンライン版に掲載された。

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「自己免疫疾患全身性エリテマトーデス(SLE)の発症抑制メカニズムの解明」【鍔田武志 教授】

東京医科歯科大学難治疾患研究所免疫疾患分野の鍔田武志教授と赤津ちづる特任助教の研究グループおよび同 分子構造情報学分野の伊藤暢聡教授と沼本修孝助教の研究グループは産業技術総合研究所との共同研究で、代表的な自己免疫疾患の1つ全身性エリテマトーデス(SLE)の発症を抑制するメカニズムの解明に成功しました。この研究は文部科学省科学研究費補助金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌The Journal of Experimental Medicine (ジャーナル・オブ・エキスペリメンタル・メディシン)に、2016年10月24日正午(米国東部夏時間)にオンライン版で発表されました。

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「放射線による細胞死を抑制する新たなメカニズムを解明」【清水重臣 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所病態細胞生物学の鳥居暁特任講師、清水重臣教授らの研究グループは、放射線による過剰な細胞死から細胞を保護する際にオートファジーが関与していることをつきとめ、その分子機構を明らかにしました。この研究は文部科学省科学研究費補助金などの支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌 EMBO reports に、2016年9月26日にオンライン版で発表されました。

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「ハンチントン病の新しい治療薬シーズを発見」【岡澤均 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所神経病理学分野の岡澤 均教授(脳統合機能研究センター長)の研究グループは、同・伊倉貞吉准教授(分子構造情報学分野)らとともに、ハンチントン病の治療薬シーズのスクリーニングとそこから得られた化合物の構造情報解析を行い、有望な候補ペプチドを得て、その作用機序を明らかにしました。この研究は、カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校/グラッドストーン研究所・Steven Finkbeiner教授、慶應義塾大学医学部・岡野栄之教授、産業技術総合研究所・富井健太郎研究グループ長、東北大学大学院情報科学研究科・山田和範博士らとの共同研究として行われ、平成21年度からの戦略的創造研究推進事業(CREST)『精神・神経疾患の分子病態理解に基づく診断・治療へ向けた新技術の創出』、平成22年度からの新学術領域研究『シナプス・ニューロサーキットパソロジーの創成』、平成26年度から始まった文部科学省『革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト』(平成27年度から日本医療研究開発機構:AMEDへ移管)の支援のもとで実施されたもので、その研究成果は、国際科学誌Scientific Reports(サイエンティフィック レポーツ)に、2016年9月22日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表されます。

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「ハンチントン病の新しい治療戦略を開発」【岡澤均 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所/神経病理学分野の岡澤 均教授(脳統合機能研究センター長)の研究グループは、新しい細胞死TRIADの細胞内シグナル経路の詳細を明らかにし、神経変性疾患の一つであるハンチントン病の病態下でTRIADが生じていること、TRIADを標的とすることでハンチントン病の治療が可能であることを示しました。この研究は、カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校/グラッドストーン研究所・Steven Finkbeiner教授、レジーナエレーナ国立がん研究所・Giovanni Blandino教授、国立シンガポール大学・Marius Sudol教授、国立精神神経医療研究センター・村田美穂病院長らとの共同研究として行われ、平成26年度から始まった文部科学省『革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト』(平成27年度から日本医療研究開発機構:AMEDへ移管)の支援のもとで実施されたもので、その研究成果は、国際科学誌Human Molecular Genetics (ヒューマン モレキュラー ジェネティクス)に、2016年9月13日午前0時(英国時間)にオンライン版で発表されます。

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「アルツハイマー病の新たな抗体治療に道をひらく」【岡澤均 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所/脳統合機能研究センター・神経病理学分野の岡澤均教授の研究グループは、アミロイド凝集前にリン酸化の異常変動を示すタンパク質MARCKSを先行研究で同定しましたが、今回の研究で、MARCKSの上下のシグナル経路と病態意義を明らかにし、さらにMARCKSのリン酸化を誘導する細胞外分子HMGB1を標的とする抗体治療法を開発しました。この研究は、理化学研究所・宮脇敦史・副センター長、同・西道隆臣チームリーダー、名古屋大学・祖父江元特任教授、創価大学・中嶋一行教授、MBL・梶川益紀博士らとの共同研究として行われ、平成26年度から始まった文部科学省『革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト』(平成27年度から日本医療研究開発機構:AMEDへ移管)の支援のもとで実施されたもので、その研究成果は、国際科学誌Scientific Reports(サイエンティフィック レポーツ)に、2016年8月25日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表されます。

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「細胞内のタンパク質を分解する新しい仕組みGOMEDを発見」【清水重臣 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所の清水重臣教授らのグループは、大阪府立成人病センターの辻本賀英研究所長、順天堂大学大学院医学研究科の綿田裕孝教授らのグループとの共同研究で、細胞内のタンパク質を分解する新しい仕組みを発見しました。この研究は文部科学省科学研究費補助金などの支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、欧州分子生物学機構 (EMBL)の科学誌EMBO Journalに、2016年8月10日にオンライン版で発表されました。

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「RpA1を用いて小脳失調症モデルマウスの治療に成功」【岡澤均 教授】

東京医科歯大学難治疾患研究所および脳統合機能センター神経病理分野の岡澤均教授の研究グループは、自治医科大学との共同研究で、脊髄小脳失調症の新しい遺伝子治療法の開発への可能性を開きました。この研究は文部科学省費補助金(新学術領域研究・シナプスニュー ロサーキットパソロジーの創成)ならびに日本医療研究開発機構(AMED)難治性疾患実用化研究事業の支援もとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Human Molecular Genetics(ヒューマン・モレキラジェネティクス)に、2016年8月11日(英国時間)にオンライン版で発表されました。

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「飢餓の記憶の形成に必要な分子が作られるしくみ」【黒柳秀人 准教授】

東京大学大学院理学系研究科の富岡征大助教、飯野雄一教授、東京医科歯科大学の黒柳秀人准教授らの研究グループは、特定の種類のインスリン受容体を一部の神経細胞で作らせるしくみが飢餓時の記憶の形成に必要であることを、線虫を用いて明らかにしました。遺伝子のもつ多様な機能を適切な細胞で発現させることで記憶の能力が決まるしくみの解明のさきがけとなると期待されます。

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「異常な細胞の除去を誘導する新たな仕組みの解明に成功」【仁科博史 教授】

東京医科歯科大学難治疾患研究所の仁科博史教授の研究グループは、本学大学院医歯総合研究科の小川佳宏教授、神戸大学医学系研究科の鈴木聡教授、北海道大学遺伝子病制御研究所の藤田恭之教授のグループとの共同研究で、哺乳動物の組織や器官に出現する異常な細胞を排除する現象の新たな仕組みの解明に成功しました。この研究は、文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「細胞競合」の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Scientific Reports(サイエンテイフィックレポーツ)に、2016年6月21日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表されます。

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「カルシウムバイオセンサーマウスの樹立および5D生体イメージングによる自己免疫疾患未病検出」【安達貴弘 准教授】

東京医科歯科大学難治疾患研究所の安達貴弘准教授はFRETを基盤としたカルシウムバイオセンサーYC3.60のコンディショナル発現トランスジェニックマウスを作製し、細胞系譜特異的、さらには全身性に発現するマウスの樹立に成功しました。これまで困難であった免疫系の細胞でも、B細胞あるいはT細胞特異的発現マウスにおいてYC3.60の十分な強さの発現が認められ、リンパ球におけるカルシウムシグナルの検出に使えることを示しました。また、本学大学院医歯総合研究科の吉川宗一郎 助教、烏山一教授らとの共同研究により、共焦点レーザー顕微鏡あるいは2光子励起顕微鏡を用いて、拍動、呼吸などの影響があり、マウス個体レベルの生体イメージングで脾臓、骨髄、小腸パイエル板などのリンパ組織内で活発に動くリンパ球のシグナル伝達をモニターできることを証明しました。この共同研究の成果はScientific Reportsに発表(2016.1.6)されました。

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「がんの浸潤・転移を制御するハイプシン経路の分子機構の解明」【稲澤譲治 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・分子細胞遺伝分野の村松智輝助教、稲澤譲治教授らの研究グループは、高転移性亜株のゲノム一次構造の変化から、がん転移に寄与するハイプシン経路を新規がん治療標的経路として同定しました。この研究は、文部科学省科学研究費補助金、文部科学省新学術領域研究 「システム的統合理解に基づくがんの先端的診断、治療、予防法の開発」、「がんシステムの新次元俯瞰と攻略」、日本医療研究開発機構 「オーダーメイド医療の実現プログラム」の支援のもと遂行され、その研究成果は、国際科学雑誌 Oncogene (オンコジーン)に、2016年4月4日午前10時(グリニッジ標準時)にオンライン版で発表されます。

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「歳をとると毛が薄くなる仕組みを解明」【西村栄美 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・幹細胞医学分野の松村寛行助教、毛利泰彰特任助教、西村栄美教授らの研究グループは、加齢に伴う薄毛や脱毛の原因が、幹細胞が老化して維持できなくなりフケ・垢とともに皮膚表面から脱落していくことによるもので、その結果、毛を生やす小器官が段階的にミニチュア化(矮小化)するため薄毛・脱毛がひきおこされることをつきとめました。この研究は文部科学省科学研究費補助金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Science(サイエンス)に、2016年2月5日号に発表されました。

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「癌幹細胞が癌の根治から逃れる特殊能力について合成ポリマーを用いて解明」【田賀哲也 教授】

東京医科歯科大学難治疾患研究所幹細胞制御分野の田賀哲也教授、椨康一助教らの研究グループは、エジンバラ大学、国立がん研究センター研究所との共同研究で、脳腫瘍の癌幹細胞ニッチを模倣してその生存を助ける人工ポリマーを同定し、それを用いた解析から、癌組織中に存在する癌幹細胞が自らの生存に好適な環境(癌幹細胞ニッチ)を構築する利己的な生存戦略を執って癌の拡大に至る仕組みをつきとめました。その研究成果は、国際科学誌Stem Cells(ステムセルズ)に、2016年1月29日午前1時(米国東部時間)にオンライン版で発表されます。

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「原因不明の日本人先天異常症645例のマイクロアレイ解析により、155例 (24.0%)に疾患原因となるゲノムコピー数異常(CNV)を検出」【稲澤譲治 教授】

今回、多発奇形をともなう発達遅滞を呈する日本人450名を対象としたSNPアレイを用いた微細ゲノム構造異常のスクリーニングを実施することで、原因不明とされていた日本人先天異常症645例のうち、155例 (24.0%)において疾患原因となるゲノムコピー数異常(CNV)をみつけだすことができました。当該成果は、難治疾患共同研究拠点公募研究課題「小脳脳幹部低形成を伴う小頭症の包括的な疾患原因解明と病態理解(共同研究者・大阪母子保健総合医療センター・遺伝診療科主任部長・岡本伸彦先生)」の一部として得られたものです。

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「アミノ酸シスチンを取り込む輸送タンパク質を発見」【黒川洵子 准教授】

シスチン尿症の分子メカニズム解明に関する多施設国際共同研究(研究代表者:大阪大学・永森收志准教授、金井好克教授)の成果が米国科学アカデミー紀要Proceedings of the National Academy of Sciencesに電子版で発表(2016.1.4)されました。この多施設共同研究には、黒川准教授が参加しています。

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「骨粗鬆症の要因となる新しい骨代謝制御の仕組みの解明」【野田政樹 教授】

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科分子薬理学分野の江面陽一准教授と野田政樹教授の研究グループは、骨粗鬆症に至る骨量減少には、細胞の遊走(運動)の低下が関わることをつきとめました。この研究は文部科学省科学研究費補助金ならびに海外研究者招聘事業の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌 Proceedings of the National Academy of Sciences USA(米国国立科学アカデミー紀要)に、2015年11月30日午後3時(米国東部時間)にオンライン版で発表されます。

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