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研究成果・プレスリリースFINDING / PRESS

研究成果・プレスリリース

「発達期病態が脊髄小脳失調症の発症後予後に関与する」【岡澤均 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所/脳統合機能研究センター・神経病理学分野の岡澤 均教授の研究グループは、脊髄小脳失調症のモデルマウスを用いて、発症前のYAPdeltaCを介する発達期病態が発症後の予後の決定因子の1つであることを示しました。この研究は、シンガポール大学・マリウス・スドール博士らとの共同研究として行われ、新学術領域研究『シナプス・ニューロサーキットパソロジーの創成』および科学研究費補助金・基盤Aのもとで実施されたもので、一部は、平成26年度から始まった文部科学省『革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト』(平成27年度から日本医療研究開発機構:AMEDへ移管)の支援を受けました。その研究成果は、国際科学誌Nature Communications(ネイチャー・コミュニケーションズ)に、2017年11月30日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表されました。

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発生再生生物学分野、平山順 准教授が AOSP Award for Young Scientists を受賞しました

第8回AOSP(2017年11月12~15日、韓国のソウルで開催)において、発生再生生物学分野の平山順准教授が本賞を受賞しました。受賞課題は、「光依存的な脊椎動物の概日リズム制御機構の解明」です。AOSP Award for Young Scientistsは、光生物学の研究に関する顕著な業績を有するアジアまたはオセアニア地域の45歳未満の研究者に与えられる賞です。この賞は2年毎に2名に与えられ、これまでに4名の研究者が受賞しています。

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「炎症性腸疾患発症感受性が高い新たなモデルマウスを樹立」【木村彰方 教授】

東京医科歯科大学の難治疾患研究所分子病態分野(木村彰方教授(特命副学長)、安健博助教ら)および大学院医歯学総合研究科消化器病態学分野(渡辺守教授(副学長・理事)、永石宇司寄附講座准教授ら)の研究グループは、マクロファージにおけるMKL1遺伝子の発現増強が炎症性腸疾患発症に寄与することを、モデルマウスを新たに樹立して解析することによりつきとめました。この研究は文部科学省科学研究費補助金、日中医学協会助成金、東京医科歯科大学学長裁量優秀若手研究者奨励賞等の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Scientific Reports(サイエンティフィック リポーツ)に、2017年10月20日午前10時(ロンドン時間)にオンライン版で発表されました。

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「胎生期栄養環境が肝臓の絶食応答に影響を及ぼすことを発見」【佐藤憲子 准教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・分子疫学分野の佐藤憲子准教授の研究グループは、東京医科大学疾患モデル研究センターの須藤カツ子兼任講師と東京医科大学低侵襲医療開発総合センター健康増進・先制医療応用部門の杉本昌弘教授との共同研究で、母動物低タンパク質給餌による胎生前期栄養ストレスを受けた仔動物は、生活習慣病に類する症状を発症する前の若齢仔動物であっても肝臓における絶食応答の一部が正常対照に比べて減弱することをつきとめました。この研究は文部科学省科学研究費補助金ならびに公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンターの支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌 Scientific Reports(サイエンティフィック リポーツ)に、2017年8月29日にオンライン版で発表されました。

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「筋萎縮性側索硬化症に似た症状をグリア細胞の異常が引き起こす機序を解明」【田中光一 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・分子神経科学分野の田中光一教授、杉山香織大学院生、相田知海准教授の研究グループは、九州大学、Zurich 大学(スイス)との共同研究で、脊髄のグリア細胞の機能異常が筋萎縮性側索硬化症(ALS)に似た進行性の筋力低下や脊髄運動ニューロンの脱落を引き起こすことをつきとめました。この研究は文部科学省脳科学研究戦略推進プログラムならびに文部科学省科学研究費補助金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌 Journal of Neuroscience(ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス)に、2017年8月16日にオンライン版で発表されました。

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「小頭症・小脳脳幹部低形成 (MICPCH)を伴う発達遅滞の包括的解析」【稲澤譲治 教授】

東京医科歯科大学 硬組織疾患ゲノムセンター 林深特任講師(現 米国イエール大学研究員)、本学難治疾患研究所 分子細胞遺伝分野 稲澤譲治教授と大阪母子医療センター 遺伝診療科の岡本伸彦主任部長らの研究グループは、発達遅滞を呈する先天異常疾患である小脳脳幹部低形成を伴う小頭症 (MICPCH)の患者 41 例を対象とした解析を行い、包括的に病態を明らかにしました。この研究は、厚生労働科学研究費補助金(障害者対策総合研究事業(神経・筋疾患分野))「原因不明の精神遅滞の病態解明を目指した統合的ゲノム解析」、文部科学省科学研究費新学術領域研究(研究領域提案型)『生命科学系3分野支援活動』「ゲノム支援」、日本学術振興会科学研究費補助金・若手研究 B「小脳・脳幹部低形成を伴う発達遅滞を呈する疾患群の包括的病態解明」のもと遂行され、その研究成果は、国際科学雑誌 PLOS ONE (プロス ワン)に、2017年8月7日にオンライン版で発表されました。

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「概日リズムや運動を制御する神経細胞内で働く遺伝子を同定」【仁科博史 教授】

東京医科歯科大学難治疾患研究所の仁科博史教授、山崎世和特任助教(現エール大学)、出来(有馬)誉恵大学院生の研究グループは、早稲田大学先進理工学部の柴田重信教授、名古屋大学環境医学研究所の山中宏二教授、金沢大学医学系の河?洋志教授、東京大学医科学研究所の山梨裕司教授、東京女子医大医学部の松岡雅人教授、米国カリフォルニア大学のJamey D. Marth 教授、オーストリア国IMBAのJosef M. Penninger 教授との共同研究で、概日リズムや運動の制御に重要な遺伝子を同定しました。この研究は、文部科学省科学研究費補助金、公益法人上原記念生命科学財団、難治疾患共同研究拠点などの支援の下で行われたもので、その研究成果は、国際科学誌 Scientific Reports に、2017年8月4日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表されます。

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「主要ながん免疫抗原である硫酸化グリコサミノグリカンの同定」【石川俊平 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・ゲノム病理学分野の石川俊平教授と加藤洋人助教、河村大輔助教らは、東京大学先端科学技術研究センターゲノムサイエンス部門(油谷浩幸教授)及び大学院医学系研究科人体病理学・病理診断学分野(深山正久教授)との共同研究により、胃がん組織におけるリンパ球の抗原受容体の全体像を次世代シーケンサーを用いた免疫ゲノム解析で明らかにしました。そのなかで糖鎖の一つである硫酸化グリコサミノグリカンががん組織における主要ながん免疫抗原であることを突き止めました。また免疫ゲノムのDNAシーケンス情報をもとに、抗腫瘍活性を有するヒト抗体を作成することに成功しました。この研究は、東京大学医学部附属病院胃・食道外科および横浜市立大学外科治療学教室の協力のもと、日本医療研究開発機構(AMED)「革新的バイオ医薬品創出基盤技術開発事業」「次世代がん医療創生研究事業(P-CREATE)」および文部科学省科学研究費補助金等の支援で行われたものです。研究成果は、国際科学誌Cell Reports に2017年8月1日(米国東部標準時間)付で発表されます。

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「オートファジーが腸上皮幹細胞維持と腸再生に必要不可欠なことを発見」【樗木俊聡 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・生体防御学の樗木俊聡教授らの研究グループは、オートファジーが腸上皮幹細胞の維持に必要不可欠であることを発見しました。この研究成果は、国際科学誌Cell Reports の2017年8月1日午後12時(米国東部標準時間)オンライン速報版で発表されます。

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免疫疾患分野、鍔田武志教授がオイゲン・ウント・イルゼ・ザイボルト賞(Eugen-und-Ilse-Seibold-Preis, Eugen and Ilse Seibold Prize)を受賞しました

オイゲン・ウント・イルゼ・ザイボルト賞(Eugen-und-Ilse-Seibold-Preis, Eugen and Ilse Seibold Prize)は、日本とドイツ連邦共和国の相互理解と学術振興に特に貢献し、優れた功績をあげた両国の研究者に、ドイツ連邦共和国の政府機関であるドイツ研究振興協会(Deutsche Forschungsgemeinschaft (DFG), German Research Foundation)より贈られる賞です。

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「損傷した肝細胞を排除する仕組みを発見」【仁科博史 教授、宮村憲央 助教】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所の仁科博史教授、宮村憲央助教の研究グループは、本学大学院医歯学総合研究科の小川佳宏教授(九州大学大学院医学研究院兼任)、東京大学分子細胞生物学研究所の宮島篤教授、神戸大学医学系研究科の鈴木聡教授、山口大学大学院医学系研究科の坂井田功教授、新潟大学大学院医歯学総合研究科の寺井崇二教授との共同研究で、損傷した肝細胞を排除する仕組みを発見しました。この研究は、文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「細胞競合」、公益法人上原記念生命科学財団などの支援の下で行われたもので、その研究成果は、国際科学誌 Nature Communications に、2017年7月6日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表されます。

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「がん転移に深くかかわる上皮間葉転換を制御するマイクロRNAの機能を解明」【稲澤譲治 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・分子細胞遺伝分野の村松智輝助教、稲澤譲治教授と京都府立医科大学大学院医学研究科消化器外科学 平本秀一大学院生、大辻英吾教授、ならびに、山梨大学医学部外科学講座第一教室 市川大輔教授らの研究グループは、独自のEMT可視化システムとマイクロRNAライブラリーを組み合わせることにより、上皮間葉転換(EMT)を制御するマイクロRNA(miRNA)を同定しました。この研究は、文部科学省新学術領域研究(15H05908)「がんシステムの新次元俯瞰と攻略」、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「次世代がん医療創生研究事業」(P-CREATE)などの支援のもと遂行され、その研究成果は、国際科学雑誌 Scientific Reports(サイエンティフィック リポーツ)に、2017年6月21日にオンライン版で発表されました。

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「オートファジー細胞死の生体での役割」【清水重臣 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究の荒川講師、清水教授らの研究グループは、大阪国際がんセンター・研究所の辻本研究所長らの研究グループと共同で、オートファジー細胞死の生体での役割をつきとめました。この研究は文部科学省科学研究費補助金などの支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌 Cell Death & Differentiation に、オンライン版で発表されました。

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「がん悪化や炎症を主導するマクロファージの源となる細胞を発見」【樗木俊聡 教授 】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・生体防御学の樗木俊聡教授らの研究グループは、東京医科歯科大学で行った研究成果として、ヒト単球のみを生み出す源の細胞を発見しました。この研究成果は、国際科学誌Immunity(イミュニティ)の2017年5月16日付オンライン速報版で公開されます。

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「人工知能を用いた病理画像解析で国際コンペティションで入賞」【石川俊平 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・ゲノム病理学分野の石川俊平教授、河村大輔助教、福田圭佑技術補佐員らの研究グループは東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 原田達也教授との共同研究により、人工知能技術であるディープラーニングを用いて、病理組織画像からがん細胞を高精度に判定するアルゴリズムを開発し、これを用いた国際コンペティションCamelyon17において乳がん患者のリンパ節転移の判定精度で世界4位に入賞しました。日本国内の参加チームでは唯一の入賞になります。この研究は行われたものです。コンペティションの結果は、2017年4月18日付で国際生物医学イメージングシンポジウム(ISBI2017)のCamelyon17ワークショップで発表され、HP上で公表されました。

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「急性リンパ性白血病におけるL-アスパラギナーゼ投与時のオートファジー作用の解明」【稲澤譲治 教授】

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・分子細胞遺伝分野の井上純講師、稲澤譲治教授ならびに同・疾患バイオリソースセンターの?橋寛吉特任助教(現・浜松医大診療助教)らの研究グループは、急性リンパ性白血病においてオートファジーを阻害することで既存の抗がん薬 L-アスパラギナーゼの効果が増強することを同定しました。この研究成果は、文部科学省科学研究費補助金、文部科学省新学術領域研究「がんシステムの新次元俯瞰と攻略」、基盤研究(C)「オートファジー活性を基盤とした新たな癌治療戦略の確立」の支援のもと遂行され国際科学雑誌 Oncogene (オンコジーン)に、2017年3月27日午後4時(英国時間)にオンライン版で発表されます。

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「癌再発に深く関わる癌幹細胞が診断薬5-ALAによる検出を免れる特性を発見」【田賀哲也教授 椨康一助教】

東京医科歯科大学 難治疾患研究所 幹細胞制御分野の田賀哲也教授、椨康一助教、Wenqian Wang大学院生らの研究グループと、東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系の小倉俊一郎准教授らの研究グループは共同で、難治性の癌である悪性脳腫瘍などの術中診断薬(腫瘍細胞検出薬)として用いられている5-アミノレブリン酸(5-ALA)による検出を、腫瘍再発に深く関わる癌幹細胞が免れていることを明らかにし、癌幹細胞の代謝特性の解析から既存の鉄キレート剤デフェロキサミン(DFO)との併用で癌幹細胞の検出が可能になることを発見しました。この研究は文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「癌幹細胞を標的とする腫瘍根絶技術の新構築」などの支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Scientific Reports(サイエンティフィック リポーツ)に、2017年2月7日午前7時(英国時間)にオンライン版で発表されました。

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「マクロファージがつくる不飽和脂肪酸が、炎症を収めるのに重要であることを発見」【大石由美子 准教授】

東京医科歯科大学難治疾患研究所 細胞分子医学分野(テニュアトラック研究室)の大石由美子テニュアトラック准教授の研究グループは、カリフォルニア大学サンディエゴ校のChristopher K.Glass教授、Nathanael J.Spann博士、筑波大学の島野仁教授、松坂賢准教授、千葉大学の真鍋一郎教授、ソーク研究所の Alan Saghatelian 教授との共同研究で、マクロファージがつくる抗炎症性不飽和脂肪酸が、炎症応答をうまく収める(収束する)ために重要であることを明らかにしました。この研究は文部科学省科学研究費補助金ならびに科学技術人材育成費補助金テニュアトラック普及・定着事業の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Cell Metabolism (セル メタボリズム)に、2016年12月29日(米国東部時間)にオンライン版で発表されます。

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