「腸幹細胞の維持にはIFNシグナルの抑制が重要」【樗木俊聡 教授、佐藤卓 講師】
東京医科歯科大学難治疾患研究所生体防御学分野の樗木俊聡教授らの研究成果が、Nature ダイジェストに掲載されました。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所生体防御学分野の樗木俊聡教授らの研究成果が、Nature ダイジェストに掲載されました。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所難病基盤応用研究プロジェクト室 村松智輝助教、分子細胞遺伝分野 稲澤譲治教授らの研究グループは、既承認薬再配置 (Drug repurposing: DR)の概念をもとに、766種類の薬剤を搭載した FDA承認薬ライブラリーを用いた解析から高脂血症治療薬のピタバスタチンに抗がん作用があることを見出しました。さらに、MET 阻害剤であるカプマチニブとの併用は、ピタバスタチン単剤よりも強い細胞増殖抑制効果があることを明らかにしました。この研究成果は、文部科学省新学術領域研究 (15H05908)「がんシステムの新次元俯瞰と攻略」、文部科学省科学研究費補助金 (18K15236)、東京医科歯科大学 難治疾患研究所 難治疾患共同研究拠点・難病基盤・応用研究プロジェクト「頭頚部・食道扁平上皮癌 医療研究拠点(SCC センター)形成」の支援のもと遂行され、米国癌学会 (American Association for Cancer Research:AACR)機関誌の一つである国際科学雑誌 Molecular Cancer Research (モレキュラーキャンサーリサーチ)に、2020年12月22日午前10時(米国東部時間)にオンライン版で発表されます。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所生体情報薬理学分野の東島佳毅 学振PD特別研究員と筑波大学医学医療系東京大学アイソトープ総合センターの神吉康晴助教は、Kdm7aはHox遺伝子群の転写調節を介して、マウス初期発生の前後軸を制御することをつきとめました。本研究成果は今後、動物の体の形づくりという生命現象の基盤メカニズムの解明に繋がることが期待されるとともに、様々な疾患の理解に貢献する可能性があると考えられます。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所免疫疾患分野の鍔田武志教授と分子構造情報分野の伊藤暢聡教授の研究グループは、近畿大学医学部神経内科楠進教授および星薬科大学、藤田医科大学、Academia Sinica(台湾)との共同研究で、原因不明の免疫性神経疾患のギラン・バレー症候群で、免疫細胞の機能を抑制するSiglec-10 分子の機能をそこなうまれな変異が集積することをつきとめました。この研究は文部科学省科学研究費補助金および難治疾患共同拠点の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Journal of Autoimmunityに発表されました。
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日本で主要なバイオバンクを運用する7機関は共同で、全国のバイオバンクの保有する試料・情報を一括で検索するバイオバンク横断検索システムをバージョンアップし、バイオバンク横断検索システム第 2 版を公開しました。産業界やアカデミアの要望を受けて、試料品質管理情報・同意情報の項目を新たに追加しています。本開発により、バイオバンクの利用者は、民間企業による研究開発利用が可能かどうかや、バイオバンク・ネットワークが保有する総計約 42 万人から提供された約 85万検体の試料、約 20 万件の解析情報を、試料の品質を確認しながら横断的に検索することが可能となりました。なお、品質管理の項目および同意に関する項目はそれぞれ国際的な標準に準拠しました。本研究開発により、ゲノム医療の研究開発に必要な試料・情報へのアクセスが大きく加速することが期待されます。本開発は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)による支援を受けて行われています。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所分子細胞遺伝分野の井上純准教授、稲澤譲治教授らの研究グループは、(株)メドレックスとの共同研究により、がん抑制型 miR-634 を内包した“miR-634 軟膏製剤”を開発し、皮膚扁平上皮がん担がんマウスモデルおよび皮膚化学発がんマウスモデルを用いて、本製剤による抗腫瘍効果および EGFR 阻害剤との併用効果を確認しました。この研究成果は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (AMED) 「次世代がん医療創生研究事業」 (P-CREATE)、文部科学省新学術領域研究(15H05908) 「がんシステムの新次元俯瞰と攻略」および文部科学省科学研究費補助金(18K06954、18H02688)の支援のもと遂行され、国際科学雑誌 Molecular Therapy - Oncolytics (モレキュラーセラピー オンコリティックス) に、2020年11月23日にオンライン版で発表されました。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所分子細胞生物学分野の澁谷浩司教授と清水幹容助教の研究グループは、同大学の生体材料工学研究所 薬化学分野 影近弘之教授および日本医科大学 先端医学研究所 田中信之教授との共同研究で、WNK がβ-catenin のタンパク量を調節することで Wnt シグナルを制御していることを見出し、マウスモデルを用いて WNK 阻害剤が大腸がん形成を抑えることを明らかにしました。この研究は文部科学省科学研究費補助金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌 Communications Biologyに、2020年11月12日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表されます。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所の難病筋疾患研究プロジェクトに参画するフロンティア研究室(遺伝子発現制御学)の黒柳秀人准教授と生体情報薬理学分野の井原健介助教・古川哲史教授、および大学院医歯学総合研究科循環制御内科学分野の笹野哲郎教授らの研究グループは、同難治疾患研究所分子神経科学分野、同大学院医歯学総合研究科分子病態検査学分野、および大阪大学大学院生命機能研究科細胞核ダイナミクス研究室との共同研究で、細胞質に蓄積する変異型RBM20 タンパク質がマウスにおいて重症の拡張型心筋症の発症に寄与することを明らかにしました。この研究は文部科学省科学研究費補助金、東京医科歯科大学難治疾患共同研究拠点ならびに日本心臓財団の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Scientific Reports(サイエンティフィック・レポーツ)に、2020年10月27日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表されます。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所病態細胞生物分野の荒川聡子講師、清水重臣教授らの研究グループは、産業技術総合研究所、東京大学、日本医科大学との共同研究で、細胞内のタンパク質を分解する新しい仕組みを実行する分子を発見しました。この分子は神経変性疾患に関与していると考えられ、将来的に新規治療法開発への応用が期待されます。この研究は文部科学省科学研究費補助金、日本医療研究開発機構などの支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Nature Communicationsに、2020年10月20日午前10時(英国夏時間)にオンライン版で発表されました。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所生体防御学分野の樗木俊聡教授らの研究グループは、理化学研究所生命医科学センター粘膜システム研究チームの大野博司チームリーダーらとの共同研究により行った研究成果として、慢性的なインターフェロン刺激が大腸幹細胞の枯渇や機能低下の原因になることを発見しました。この研究成果は、国際科学誌Scientific Reports(サイエンティフィックレポート)の2020年9月8日午前10時(英国夏時間)にオンライン速報版で発表されます。
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東京医科歯科大学大学難治疾患研究所エピジェネティクス分野の石野史敏教授と李知英准教授の研究グループは、同研究所生体情報薬理学分野、同大学医学部循環器内科、同大学院発生発達病態学分野、山梨大学生命環境学域のグループとの共同研究で、マウスES細胞から心房と心室構造を持つ心臓オルガノイドの作製技術の開発に成功しました。この研究は文部科学省科学研究費補助金および東京医科歯科大学学長特命プロジェクト研究による支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Nature Communications(ネイチャーコミュニケーション)に、2020年9月3日午前10時(英国夏時間)にオンライン版で発表されました。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所エピジェネティクス分野の石野史敏教授の研究グループは東海大学の金児-石野知子教授および国立精神・神経医療研究センターおよび日本医科大学との共同研究で、ゲノムインプリンティング疾患であるテンプル症候群と鏡-緒方症候群における筋肉形態異常がそれぞれRTL1遺伝子の欠損あるいは過剰発現によることをマウスモデルを用いて実証しました。この研究は文部科学省科学研究費助成金ならびに旭硝子財団、上原記念生命科学財団助成金の支援のもとで行われたもので、その研究成果は、国際科学雑誌Developmentに2020年9月2日午前9時30分(英国夏時間)にオンライン版で発表されます。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所分子遺伝分野の三木義男教授らの研究グループは、ハーバード大学医学大学院ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカルセンターのWenyi Wei教授、同大学ダナ・ファーバー癌研究所のGordon J. Freeman教授、Piotr Sicinski教授、国立がん研究センター研究所の尾野雅哉博士との共同研究によって、PD-L1が乳癌をはじめとする様々な癌細胞の核内にて免疫応答や炎症反応に関わる遺伝子の転写誘導を制御していることを明らかにし、その制御機構をつきとめました。また、マウスを用いた解析により、PD-L1の核内移行制御を標的とした阻害剤の投与が抗PD-1抗体による抗腫瘍効果を増強させることを明らかにしました。この研究は文部科学省の科学研究費補助金や日本学術振興会人材育成事業、早石修記念海外留学助成のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Nature Cell Biology誌に2020年8月24日にオンライン版で発表されました。また、本研究は雑誌内のnews&viewsに取り上げられました。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所生体防御学分野の樗木俊聡教授らの研究グループは、慶應義塾大学医学部消化器内科学、本学医歯学総合研究科包括病理学、人体病理学、消化器病態学分野との共同研究により行った研究成果として、持続的なインターフェロン刺激が腸幹細胞の枯渇や機能低下の原因になることを発見しました。この研究成果は、国際科学誌Nature Cell Biology(ネイチャーセルバイオロジー)の2020年7月20日午後4時(英国夏時間)にオンライン速報版で発表されます。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所分子神経科学分野の相澤秀紀 前准教授(現広島大学大学院医系科学研究科教授)と田中光一 教授の研究グループは、グルタミン酸輸送体GLT-1遺伝子が片頭痛の前兆における感受性に関与することを動物実験で明らかにしました。この研究は、日本医療研究開発機構(AMED)脳科学研究戦略推進プログラムならびに文部科学省科学研究費補助金の支援のもとで行われたもので、その研究成果は、国際科学誌GLIA(グリア)のオンライン版で発表されました。
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理化学研究所(理研)生命医科学研究センター統計解析研究チーム(研究当時)の鎌谷洋一郎チームリーダー、石垣和慶特別研究員、久保充明副センター長(研究当時)、東京大学の門脇孝名誉教授、山内敏正教授、東京医科歯科大学の稲澤譲治教授らの国際共同研究グループは、バイオバンク・ジャパンのゲノムデータを用いて、東北メディカル・メガバンク計画、JPHC研究、J-MICC研究と共同で日本人約21万人のゲノム解析を行い、27疾患に関わる320の遺伝的変異を同定し、そのうち重要な遺伝的バリアントについて、国立がん研究センターバイオバンク、国立長寿医療研究センターバイオバンクならびにOACIS研究の協力で再現性を確認しました。本研究成果は、疾患の病態の理解、疾患発症リスクの民族差の理解、個々人の遺伝子情報に基づく個別化医療の発展に貢献すると期待できます。今回、共同研究グループは、42疾患を対象とした東アジアにおける最大規模のゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施し、320の遺伝的変異を同定しました。そのうち25変異は、欧米での研究では検出されなかった新しい変異であり、虚血性心疾患に関連するATG16L2、肺がんに関連するPOT1、ケロイドに関連するPHLDA3などの遺伝子のタンパク質のアミノ酸配列を変える変異が含まれていました。また、このGWASの解析結果と転写因子の結合部位を統合する解析を実施し、疾患発症に関与する転写因子と疾患の378の組み合わせを同定しました。本研究は、科学雑誌『Nature Genetics』オンライン版(6月8日付:日本時間6月9日)に掲載されます。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所生体防御学の樗木俊聡教授らの研究グループは、慶應義塾大学医学部、自治医科大学医学部との共同研究により行った研究成果として、障害を受けた腸再生の中心的な役割を担う細胞を特定しました。この研究成果は、国際科学誌Scientific Reports(サイエンティフィックレポート)の2020年5月22日午前10時(英国夏時間)にオンライン速報版で発表されます。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所生体防御学の樗木俊聡教授らの研究グループは、感染や炎症などの生体ストレス下でも正確に造血系の変化を解析できる方法を開発しました。この研究成果は、Blood(ブラッド)に 2020年5月21日にオンライン速報版で公開されました。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所幹細胞制御分野の椨康一助教、田賀哲也教授らの研究グループは、悪性脳腫瘍に生じる新しいプログラム細胞死を同定し、がん幹細胞の死産物が腫瘍促進性のマクロファージを誘導するという新たながん再発の仕組みを発見しました。この研究は文部科学省科学研究費補助金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Stem Cells(ステムセルズ)に 2020年5月に出版予定で、それに先立ち2020年4月28日にオンライン版で発表されました。
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東京医科歯科大学難治疾患研究所分子細胞遺伝分野の玄泰行助教、稲澤譲治教授と大学院医歯学総合研究科顎口腔外科学分野の髙川祐希大学院生らの研究グループは、機能的マイクロ RNA ライブラリースクリーニングにより、多様な難治性がんに対して抗腫瘍効果のあるマイクロ RNA を同定しました。この研究は文部科学省科学研究費補助金 (18H02688, 19K07709)、文部科学省新学術領域研究 (15H05908)「がんシステムの新次元俯瞰と攻略」などの支援のもと遂行され、その研究成果は、国際科学誌Molecular Therapy(モレキュラー セラピー)に、2020年4月11日にオンライン版で発表されました。
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