研究のご紹介

KDDI株式会社、KDDI総合研究所との共同で「スマートフォン過剰使用(スマホ依存)の行動・病態解析」をおこなっています

ゲーム行動症(ゲーム障害)は、アメリカ精神医学会の改訂診断基準、DSM-5で「今後の研究のための病態」として収載され、世界保健機構の国際的診断分類ICD11に依存症の一つとして収載されることとなりました。

東京医科歯科大学精神科では、2019年より、ゲーム行動症を中心とした、インターネットコンテンツ使用のコントロールが難しく、進級や進学、就職が難しくなったり、引きこもりとなっている方、家庭内での金銭や暴力トラブルが生じている方を対象として「ネット依存外来」を開設し、年間200件以上の新規患者・家族相談に対応しています。
当科は、KDDI株式会社 、株式会社KDDI総合研究所と共同で、東京医科歯科大学のネット依存外来の患者に対する実態調査を通じて、「スマホ依存」の調査と解明を行う共同研究 (以下 本共同研究) を2020年8月25日〜開始しました。
本共同研究では、患者の主観的な症状と、スマートフォンの利用状況や使用カテゴリ等の客観的なログデータを取得し、患者ご本人と医師がデータを共有することで、治療や治療効果の検証などへの活用を目指します。また、本共同研究の成果やデータの分析結果をもとに、「スマホ依存」の改善・予防アプリの開発を目指します。

本研究の成果は、第54回アルコール・アディクション学会で公表し、若手奨励賞を受賞しました。今後もデータを集積し成果を発表していきます。

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