診療科・センター・部門

高気圧治療部

部長のご紹介

放射線障害・スポーツ外傷や新たな疾患に対する
高気圧酸素治療の研究・実践に取り組んでいます

部長 柳下 和慶 -Kazuyoshi Yagishita-
専門医 日本整形外科学会認定 整形外科専門医
日本高気圧環境・潜水医学会認定 高気圧医学専門医
専門分野 高気圧酸素
スポーツ医学
研究領域 スポーツ外傷に対する高気圧酸素治療
電話番号 03-5803-4517
専用ホームページ http://www.tmd.ac.jp/med/hbo7/

高気圧酸素治療は、2気圧以上で100%酸素を吸入することで、全身に酸素を供給する治療法で、酸素によって治療可能な病態を改善します。当院では1966年より本治療の研究を開始し、2001年には現在の大型装置を導入し、中央診療部として運用が開始されました。ユニークな治療法で多岐にわたる適応疾患があります。安全な治療を基本とし、新たな可能性を探りながら、本特殊治療の臨床と研究に従事致します。

部の概要

高気圧治療部では、16名同時に治療可能な日本最大級の治療装置を保有しています。当院では、一日複数回の治療枠があり、年間6,000名前後の患者さんの治療を行っています。世界的にも広く行われている治療法で、ダイビングによる減圧症や、一酸化炭素中 毒等の救急疾患と、慢性骨髄炎など慢性疾患に適応があります。昨今、創傷治癒(傷の治り)を早める効果が認められ、世界的にも難治性潰瘍、放射線性障害・潰瘍の治療に高気圧酸素治療が積極的に行われています。当院ではスポーツに関連する外傷のほか、新たな疾患に対する高気圧酸素治療の研究・治療に積極的に取り組んでいます。

おもな診断・治療法

多くの疾患に対する高気圧酸素治療は、最大気圧2.0~2.8気圧、合計90分~120分です。疾患によって治療回数が異なり、数回~数十回の治療となります。減圧症に対しては、約5時間の高気圧酸素治療が基本です。高気圧酸素治療では気圧の変化があるため、加圧減圧時に耳抜きが必要です。 ペットボトル飲料のご持参をお勧めします。予約制ですので、紹介状のご持参、もしくは事前のお問い合わせをお願い致します。

高度な先進技術

日本最大級の治療装置を用い、特殊なアプローチでの治療を行っています。特に、遅発性放射線障害である放射線性膀胱炎、直腸炎、咽頭潰瘍等で高い有用性があります。スポーツ外傷に対する治療も積極的に施行し、早期競技復帰を支援します。

取り組み

遅発性放射線障害については、がん治療を行っている他の病院との連携を強化して積極的に治療を行っています。スポーツ外傷に関しては、日本スポーツ振興センターや国立スポーツ科学センターと連携して、トップレベルの選手の外傷対応を行っています。