科長のご紹介
関節リウマチをはじめ膠原病の早期診断や
難治症例の治療に取り組んでいます
私たちは、関節リウマチをはじめ、膠原病やそれに類する病気の方の診療を行っています。リウマチも膠原病も今の医学では完治させることはできず、働き盛りの若い世代や小児に発症することも多く、そのために長い間、病気と付き合っていかなくてはなりません。私たちは、そのような患者さんが普通の人と変わらない生活ができることを目指して、適切な治療と的確なアドバイスを心がけています。病気をよくするには、発症して早いうちにしっかりとした治療を受けることが大切です。早期に診断して、確実な治療を行い、できるだけ早く寛解という病気が落ち着いた状態にし、また治療合併症を最小限に抑えることを目指しています。
診療科の概要
当科には多数の膠原病内科医、リウマチ専門医が在籍しています。東京近隣だけでなく、地方からも診断や治療が難しい患者さんの紹介を受け、診療にあたっています。また、膠原病・リウマチ先端治療センターを有しており、他科との綿密な協力体制によるトータルケアに取り組んでいます。
取り扱うおもな疾患
関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎・皮膚筋炎、血管炎症候群、強皮症、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、成人発症スティル病など。
おもな診断・治療法
関節リウマチの早期診断とメトトレキサート・生物学的製剤などを用いた早期治療。難治性膠原病に対する免疫抑制療法。関節エコー検査を用いたリウマチ性疾患の診断と治療評価。
高度な先進医療
難治性高安動脈炎・成人発症スティル病・多発性筋炎/ 皮膚筋炎に対する生物学的製剤による治療。
難治性ANCA 関連血管炎・全身性エリテマトーデス・関節リウマチに対するリツキシマブを用いた治療。コンコトームを用いた低侵襲筋生検による炎症性筋疾患の診断。
診療科における研究テーマ
- 関節リウマチの新規治療法の開発
- 多発性筋炎・皮膚筋炎の原因解明と新規治療法の開発
- 小児リウマチ性疾患を含めた免疫難病の病態分類と治療ガイドライン改定を目指した疫学研究、基礎研究
取り組み
私たちは「免疫難病に小児科／内科の枠組みなし」との考えのもと、小児膠原病チームと共同でリウマチ、膠原病の診療にあたっています。小児期発症のリウマチ、膠原病の患者さんを生涯にわたり一貫して同じ施設で診療できる体制を整えています。一方で、病気が落ち着いた患者さんについては、当科と連携を組んでいる地域の病院、クリニックにご紹介し、ずっと病気と共に暮らしていかなくてはならない患者さんの受診負担の軽減を図っています。連携病院とは定期的な勉強会を行い、最新の膠原病・リウマチ診療について情報共有を図るとともに、必要な時には当科へ紹介しやすい体制を整えています。
