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形成・美容外科外来担当表はこちら

科長のご紹介

先天性、後天性のさまざまな形態異常、機能障害に対し、
「創造する外科」で美しく治します

科長 森 弘樹 -Hiroki Mori-
専門医 日本形成外科学会認定 形成外科専門医
専門分野 乳房再建
顎顔面外科
マイクロサージャリー
皮膚悪性腫瘍
研究領域 末梢神経再生/脂肪移植
専門外来 乳房再建外来
顔面変形外来
唇顎口蓋裂外来
手の外科外来
リンパ浮腫外来
レーザー( あざ・しみ・血管腫)
頭頸部再建外来
女性化乳房外来
耳介変形外来
顔面神経麻痺外来
難治性潰瘍・褥瘡外来
ボトックス外来
電話番号 03-5803-5924
専用ホームページ http://www.tmd.ac.jp/med/plas/

形成・美容外科は、形態・機能の外科的形成・再建を担当する診療科です。顔面・頭頸部、手足、乳房など、人目につく部位や美しさを求められる部位を扱うことが多いため、外見にも配慮した繊細な手術を行います。

診療科の概要

先天性、後天性のさまざまな形体異常・機能障害に対し、整容面を配慮した治療を行っています。具体的には顔面・手足・体幹などの外傷・先天異常の再建、乳がんなど、体幹・四肢のがん切除後の形態・機能の再建、眼瞼下垂などの形成術を行います。また創傷治癒の専門家として、治りにくい創傷の治療や傷跡・瘢痕の管理・修正術も行います。

取り扱うおもな疾患

頭頸部がん切除後欠損及び再建後の残存変形・機能障害( 顔面神経麻痺を含む)、顔面・手足の先 天異常及び外傷( 眼瞼下垂、眼瞼痙攣を含む)、乳がん切除後の乳房欠損・変形、女性化乳房、糖尿病性潰瘍、褥瘡、その他の難治性潰瘍、リンパ浮腫

おもな診断・治療法

マイクロサージャリーを用いた自家遊離組織移植術、微小血管・神経吻合術、顔面骨・手指骨に 対する骨切り・骨延長、あざやシミに対するレーザー治療(Q-switch-Ruby、V-beam、Gentle LASE ) 、CT、MRI、ICG 造影法などの画像検査、筋電図などの生理検査

高度な先進医療

  • 整容的乳房再建( 穿通枝皮弁、人工乳房、脂肪移植などの選択枝)
  • 第二種再生医療を用いた脂肪注入治療
  • マイクロサージャリー手術(切断指趾に対する再接着術、リンパ管静脈吻合)
  • 足壊疽・褥瘡などの難治性潰瘍に対する集学的治療
  • 第二種再生医療を用いた脂肪注入治療について
    内容 培養自家脂肪組織由来間葉系幹細胞(以下、幹細胞という)を用いて胸や顔の凹みを治すこと、もしくは膨らませることを目的とします。初めに外来にて腹部などから0.6g~1g程度の脂肪を採取し、製造委託先で数週間かけて必要な細胞数になるまで増やした後、凍結保存される。幹細胞を用いた脂肪注入手術は2泊入院にて行われ、培養した幹細胞と、手術当日に吸引した脂肪とを混合し、目的の部位に移植する。移植回数は治療内容に応じて1回から3回で、2回目(3回目)が必要な場合は3ヶ月以上、間隔を空ける。培養幹細胞は製造委託先に1年間冷凍保存されるため、2回目(3回目)は外来での脂肪採取を行わず、手術日の脂肪吸引で得られた脂肪と保存された培養幹細胞を混合し移植する。
    費用 ・術前検査:約4万円
    ・脂肪採取(外来):約8千円
    ・幹細胞を用いた脂肪注入手術(入院):初回 約105万円、2-3回目 約65万円
    ・1, 3, 6ヶ月目再診料:約1千円
    リスク・副作用情報 感染(1%未満)、脂肪塞栓・血栓(0.1%未満)、知覚異常(5%未満)、腫れ(1-2週で軽快)、皮下出血(10%未満)、小のう胞・しこり(5%未満)、気胸(0.1%未満)の可能性がある。

     

    ■未承認機器・医薬品の掲載に関して
    未承認医薬品等である事の明示 この治療法では、国内で未承認の医薬品等を使用しています。そのため、保険適用は受けられませんが、第二種再生医療等提供計画として厚生労働省に届け出を行い、計画に基づいて提供しています。
    入手経路等の明示本治療法では、患者本人の脂肪組織から幹細胞を分離し、適切な許可を受けた製細胞培養加工施設にて培養を行い、治療に使用します。
    国内の承認医薬品等の有無の明示 本治療法において使用する医薬品等は、国内で承認された代替医薬品が現在存在しておりません。
    諸外国における安全性等に係る情報の明示 本治療に使用する未承認医薬品等に関する安全性および有効性については、欧州(イギリス、イタリア、スペイン、ベルギー)においても同様の臨床研究が実施され、安全性と有効性が報告されている(Pérez-Cano R, et al. Eur J Surg Oncol. 38:382-389. 2012)が、これらは日本国内での承認を得たものではありません。
    医薬品副作用被害救済制度の救済の対象にはならないことの明示 本治療で使用する未承認医薬品等により生じた副作用や感染症などの健康被害は、日本の医薬品副作用被害救済制度および生物由来製品感染等被害救済制度の救済対象外です。そのため、これらの治療を受ける際には、十分なご理解とご同意が必要です。

診療科における研究テーマ

  • 乳房再建における新規治療法の開発
  • ICG蛍光測定法を用いた移植組織血流やリンパ流の評価
  • 3Dカメラ・各種画像診断を用いた術前術後形態評価
  • 眼瞼下垂/痙攣治療後の運動能力評価

その他

同じ診断名をもつ患者さんでも、機能・形態異常の状態、程度や原因は異なり、たとえ同じ病態であっても、患者さんにより希望する治療は異なります。当科では、患者さんと話し合いながら、希望に沿っ た質の高い医療を提供するように心掛けています。