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科長のご紹介

皮膚は全身の窓です。
皮膚症状を中心とした疾患から、全身疾患の皮膚症状まで、精密な検査で早期診断に結び付け、病態に合った治療を行っています。

科長 沖山 奈緒子 -Naoko Okiyama-
専門医 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医・指導医
日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医
日本臨床免疫学会認定 免疫療法認定医
専門分野 自己免疫疾患・膠原病
アレルギー疾患
研究領域 皮膚免疫学
リウマチ学
アレルギー学
専門外来 アレルギー外来(アレルギー疾患先端治療センター)
乾癬外来
膠原病外来
腫瘍外来
循環障害外来
真菌外来
白斑外来
発汗異常外来
下肢潰瘍外来
電話番号 03-5803-5679
専用ホームページ http://www.tmd.ac.jp/med/derm/index.html

2022 年に皮膚科主任教授に就任致しました。皮膚科では、皮膚を舞台として皮膚に限局した疾患から、全身疾患の一部としての皮膚症状まで、また、日常の悩みから、命に関わる疾患まで、非常に幅広い患者さんがいらっしゃいます。皮膚科医は、皮膚を手掛かりに、その患者さんの中で何が起きているかを探り当てるエキスパートです。私自身は特に膠原病やアレルギーなどの「全身疾患を皮膚から捉える」ことを専門にしてきました。当科にはほかにも多くの専門外来を立てて、より先進的で未来に繋がる医療を展開し、数多くの科と連携して、一人一人の病態を解明して適する医療をご提案していきます。

診療科の概要

皮膚科診療は視診から始まり、病理検査や血液検査、画像検査を組み合わせて、的確な診断にたどり着きます。時系列を含めてから だ全体の変化を把握して、早期診断し、早期治療につなげています。また、アトピー性皮膚炎やアレルギー、膠原病、乾癬、水疱症、腫瘍、多汗症などの専門外来を設けて、専門的な外来診療を行える体制を整え、検査・治療で必要な場合には積極的に入院診療を行っています。

取り扱うおもな疾患

乾癬外来

アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、痒疹、乾癬、薬疹、食物アレルギー、膠原病(皮膚筋炎、全身性強皮症、全身性または皮膚ループ スエリテマトーデス)、血管炎、水疱症、皮膚腫瘍、角化症、尋常性白斑、皮膚感染症、皮膚リンパ腫、脱毛症、化膿性汗腺炎・ざ瘡

おもな診断・治療法

アレルギー外来

一般的な血液検査やレントゲン・CT・MRI 検査に加え、皮膚科独自の検査として、皮膚病理検査(皮膚生検)、ダーモスコピー、真菌検査、超音波検査、皮膚アレルギー検査(プリックテスト、パッチテスト)、負荷誘発試験、発汗ヨードデンプン法といった方法を使い、疾患の原因究明をしていきます。
膠原病や血管炎、水疱症に加え、乾癬やアトピー性皮膚炎、化膿性汗腺炎といった疾患でも、生物学的製剤を含む全身療法が登場してきました。当科は特定機能病院の皮膚科として、こういった治療法に積極的に取り組んでいます。また、NB-UVB やエキシマランプといった光線療法も、乾癬、アトピー性皮膚炎、痒疹、尋常性白斑といった疾患に使用します。
がん治療としては、手術に加え、がん免疫療法に取り組んでいます。

高度な先進医療

発汗異常外来

膠原病や血管炎に関しては、病態を示唆する様々な自己抗体が研究レベルで指摘されていますが、検査キットの開発や保険適応が遅れている現状があり、当科では、全国の医療機関より依頼を受け、臨床研究として、患者さんに還元できる血清解析を行っています

診療科における研究テーマ

膠原病の皮膚筋炎のモデルマウスを世界で初めて樹立し、より特異的な治療法開発に向けた研究を行っています。また、血液悪性疾患患者さんが幹細胞移植後に発症する移植片対宿主病の皮膚症状の制圧に向け、新規治療薬を産学共同研究にて開発しています。その他、悪性腫瘍治療として多くのがんに適応がひろがったがん免疫療法の際の人工的な自己免疫反応(免疫関連副作用)のマウスモデルを、遺伝子改変技術を用いて確立し、がん治療を邪魔しない、副作用制圧法の開発に取り組んでいます。