皆様へ
東京医科歯科大学総合診療医学分野は2018年に設立されたまだ新しい部門ではありますが、臨床・教育・研究・マネジメントの4分野全てにおいて、未来の総合診療医のリーダーとなりうる人材の育成し、日本の医療の発展に貢献することを目標に掲げています。
臨床面では大学の高度先進医療の分野で必要とされる難病や複雑な疾患の診療から、地域医療の場でのCommon diseaseの診療、福祉・保健や予防医療の側面まで、幅広い分野をカバーできる診療能力を身に着けることを目標としています。これらは大学で完結するのではなく、地域の病院やクリニックとの密接な連携によって行われます。
教育面では当学の豊富なリソースを生かし、各分野と連携した卒前・卒後教育だけでなく、指導医育成のための指導医教育も重視しています。当学は教育に非常に力をいれており、教育関係の各分野のエキスパートの方々と一緒に仕事をさせていただくことは、総合診療医としてのスキルアップに非常に役に立ちます。
研究面での発展は総合診療医学の分野において大きな課題の一つとなっています。当科では主に臨床研究を行っており、代表的なものには地域医療をフィールドとした疫学研究や、大学における教育系の研究などがあげられます。これらの研究は公衆衛生や医学教育など各専門分野の教室との連携のもとに行われます。
マネジメントスキルは総合診療医のスキルの中核を成す、非常に重要なスキルです。総合診療は単独よりもチームとして機能することで最もパフォーマンスが発揮できる領域です。各専門科との連携、多職種連携、チームビルディングなど総合診療医として働く上で必須なスキルを、メンターの指導の下でのトレーニングやFaculty developmentコースなどを通じて育成しています。
これら4分野のいずれにおいても当教室で完結するのではなく、東京医科歯科大学内はもちろんのこと、他大学や地域医療を支えておられる多くの病院やクリニックの皆様との連携を通じて、教室員一同一緒に成長していければと考えております。
引き続きのご指導・ご支援を承りますよう謹んでお願い申し上げます。