当科での研修

先輩医師からのメッセージ

麻酔科を志す皆さんへ

当科には、様々な医局員が所属しており、それぞれの目標を持って、日々努力しています。
ここで紹介するのは、医局員の一部です。麻酔科を目指す人や、将来の志望科として考えている学生の皆さん、キャリアの途中で悩む先生方の参考になればと思います。

医師4年目(レジデント2年目)

Q1. なぜ麻酔科を志望したのですか?
学生時代より、周術期という患者さんの様々な疾患の治療過程における大きな場面に携わり、循環・呼吸をはじめとする全身管理をすることができる点に魅力を感じていました。医師となり初期研修で麻酔科をローテートした際に、ひとつひとつの薬剤投与についても、他の診療科の外来や病棟などとは異なりすぐに反応がわかり、薬物動態などを考えながら治療介入していくところも興味深いなと感じ、麻酔科を志望しました。
Q2. なぜ当医局に入ったのですか?
プログラムの中で、大学病院や総合病院などの幅広い症例を経験できるだけでなく、小児麻酔や心臓麻酔などの領域においてハイボリュームセンターでの研修も希望に合わせて可能であるという点に魅力を感じました。
Q3. 当医局での後期研修のよい点を教えてください。
上記(Q2)に加えて日々の研修で、頭頚部の長時間手術やロボット支援下心臓手術、気道管理の難しい症例、新生児の症例、無痛分娩など、大学特有の症例にも指導医の十分なサポートのもと、若い学年のうちから携わることができ、充実した研修生活を送ることができる点がよいと感じています。
Q4. 当医局の医局や指導の雰囲気を教えてください。
非常に和やかな雰囲気です。疑問点があれば、すぐに指導医に相談できます。
また、週1日の外勤先でも、十分なサポートやバックアップ体制のもと、麻酔管理をすることができます。
Q5. 今後の抱負を教えてください。
私は小児麻酔をサブスペシャリティのひとつにしたいと思っており、2024年4月からはハイボリュームセンターである国立成育医療研究センターにて研修させていただく予定です。大学病院で教わったことを基礎として、新たな研修先でも、さらに見識や技術を深めて、日々の診療に活かしていければと考えています。
Q6. 経歴について教えてください。
2020年3月 東京医科歯科大学卒業
2020年4月 新渡戸記念中野総合病院 臨床研修プログラム
2022年4月 東京医科歯科大学病院 麻酔・蘇生・ペインクリニック科入局
2022年4月〜現在 大学プログラムとして大学病院勤務
2024年4月〜 国立成育医療研究センターにて研修予定

医師7年目

Q1. なぜ麻酔科を志望したのですか?
自分は器用とはいえず、学生時代は麻酔科を考えていませんでした。初期研修でローテートする中で、必要とされる場に直接かけつけ、様々な診療科の力になれる麻酔科の魅力に気づき、麻酔科医を志望するようになりました。
Q2. なぜ当医局に入ったのですか?
家族が東京にいるため、東京の医局に入局しようと思っていました。当科は他大学出身者でも肩身の狭い思いをすることがなく、なおかつ皆真面目に日常の診療や勉強会などに取り組んでいると感じたため、入局しました。
Q3. 現在のキャリアを選択した理由と転機を教えてください。
―なぜ島根大学に行ったのか
麻酔科の最初の3年間はひたすら手術麻酔のみの研修で術後管理を経験したことがありませんでした。術後、主治医の先生にどのような状態で患者さんを引き継ぐのがよいのか、なにを主治医の先生に伝えたらよいのか悩んでおり、上手くコミュニケーションがとれない自分の足りなさを強く感じていました。そのため、集中治療や術後管理も経験して、自分の視野を広げたいと考えました。
関連施設の中で麻酔科が集中治療・術後管理も担う施設はいくつかあります。島根大学の麻酔科は関連病院の中でも特殊で、毎年必ずレジデントが行くというわけではなく、希望者がいるときのみ行かせてもらえる場所です。どうせ行くなら地方の医療を経験したいという思いもあり、島根大学での研修を希望しました。
Q4. 島根大学での勤務でよかった点を教えてください。
麻酔科が手術室以外でも集中治療室・緩和ケア病棟・ペインクリニック分野で頼りにされており、麻酔科の"かっこよさ"に改めて気づかされました。
また、逆に当院はレジデントが各エキスパートの強力なバックアップのもと、難しい症例を多く経験できる機会にとても恵まれていると感じました。他の医局を経験することで、改めて当院のよさに気づくこともできました。
Q5. 今後の抱負を教えてください。
当院は、APS(Acute Pain Service、術後疼痛管理チーム)やPACU(postanesthesia care unit、麻酔後ケアユニット)など、患者さんの術後状態を良くしていくために、さまざまな取り組みを始めています。自分もそれらに関わりながら、術中から「術後を意識した麻酔」をできるよう、勉強を続けていきたいです。
Q6. 経歴について教えてください。
2017年 北海道大学卒業
2019年 東京医科歯科大学麻酔・蘇生・ペインクリニック科入局
2020年 大森赤十字病院・武蔵野赤十字病院勤務
2022年 島根大学病院
2023年〜現在 東京医科歯科大学病院

医師10年目

Q1. なぜ麻酔科を志望したのですか?
初期研修で最初に回ったのが麻酔科でした。医師として患者さんの生命維持に直接関わる仕事にやりがいや楽しさを感じ、また気管挿管などの麻酔科の手技を医師の基本として身につけたいと思いました。
また、術野ではなく頭側で人の命を守るという縁の下の力持ち的な立ち位置、投薬などのアプローチに対するフィードバックの速さといった点も、自分に合っているなと感じ、麻酔科に心は決まりました。
実は学生時代は麻酔科に全く興味が持てず、実習で麻酔科を回った際にもいったい何をやっているのかよくわからないと思っていました。当事者として実際にやってみて初めて、麻酔の魅力に気づけたのだと思います。
Q2. なぜ当医局に入ったのですか?
私は他大学出身で、初期研修で当院に来ました。麻酔科をローテーションした際、雰囲気がよく、研修が楽しかったことと、子どものいる女性が第一線で働いている姿を見て、当医局に決めました。
Q3. 現在のキャリアを選択した理由と転機を教えてください。
私は2回の出産で無痛分娩を経験し、質の高い無痛分娩がいかに産婦にとってありがたいものかを実感していました。ちょうど当院でも無痛分娩が開始され、当科の周産期麻酔の指導医の「子どものことを考えた産科麻酔」という考え方にも非常に惹かれたため、自分もそういう産科麻酔ができるようになりたいと思うようになりました。
また、入局2年目から専門医取得頃という麻酔科医として最も経験・技術・知識を身につけられる時期に、2度の出産(産休・育休)によってブランクができてしまい、年次に見合った実力がついていないのではないかというコンプレックスもありました。そんな私でも産科麻酔を専門に学べる環境が整っていたため、当院で周産期麻酔チームに入ることを選択しました。
Q4. 今後の抱負を教えてください。
まだ産科麻酔の勉強を始めて日が浅いので、知識・技術を深めて、よりよい産科麻酔科医になりたいと思っています。また、学生の頃から、いつかは大学院に入学したいと思っていたので、大学院進学を視野に入れています。医学部に編入する前に勉強していたテーマと医師として臨床で感じたことを合わせたテーマでなにか研究ができたらいいなと思っています。
Q5. 経歴について教えてください。
2015年 東海大学医学部卒業
2015年 東京医科歯科大学卒後臨床研修プログラム
2017年 東京医科歯科大学麻酔・蘇生・ペインクリニック科入局
2018年 島根大学麻酔科
2019年4月 埼玉県立小児医療センター 麻酔科
2019年10月 東京医科歯科大学病院 麻酔・蘇生・ペインクリニック科
現在に至る

医師10年目

Q1. なぜ麻酔科を志望したのですか?
研修医の頃から、患者さんの呼吸・循環管理に興味を持っていました。また麻酔科はサブスペシャリティの選択肢が広く、麻酔科に進んだ後も、色々な方向に進める可能性があると思ったので麻酔科を志望しました。
Q2. なぜ当医局に入ったのですか?
医局説明会や病院見学に行った際、上級医の先生方が仕事にやりがいを持って楽しそうに仕事をしている姿が好印象でした。また、丁寧にレジデントの先生に指導しているのを見て、指導体制がしっかりしていると感じ、当医局に入局を決めました。
Q3. 現在のキャリアを選択した理由と転機を教えてください。
もともと循環管理が好きだったこともあり、最初の2年間の研修を通して、心臓血管外科麻酔をもっと深く勉強したいと思うようになりました。医局の関連施設に国立循環器病研究センター(循環器に特化したナショナルセンター)があり、研修に行く機会に恵まれ、そこで非常に重症で困難な症例や、たくさんの優れた指導医の方々に出会いました。これまで以上に心臓血管麻酔の面白さ、奥深さに触れ、本格的に心臓血管麻酔をサブスペシャリティにしようと思いました。心臓血管麻酔は他の麻酔に比べると手技も多く、考えなければいけないことも多いですが、やりがいがあり楽しく仕事をしています。
Q4. 今後の抱負を教えてください。
これまでいろいろな上級医の先生方からたくさんのことを教えてもらってきました。大学病院に戻り、今度は自分が教える立場になりました。教わってきたことを後輩達に還元していきたいです。
また当院では今後、心臓移植を立ち上げるべく、多職種と合同で準備しています。滞りなく準備し、立ち上げていきたいです。
Q5. 経歴について教えてください。
2015年 島根大学卒業
2015年 横浜市立 みなと赤十字病院 卒後臨床研修プログラム
2017年 東京医科歯科大学 麻酔・蘇生・ペインクリニック科入局
2018年 横浜市立 みなと赤十字病院
2020年 国立循環器病研究センター
2022年 東京医科歯科大学病院 麻酔・蘇生・ペインクリニック科
現在に至る

医師13年目

Q1. なぜ麻酔科を志望したのですか?
学生時代に先に実習に回った友人が、「麻酔科面白かったよ」と言っていたので、試しに長めに実習を選択しました。その際、麻酔科の先生方とたくさんお話しすることができ、いきいきと楽しく仕事をしている雰囲気に興味を持ちました。また、患者さんに投与した薬剤の薬理学的な作用をすぐに感じられたり、手術部のリーダー的な存在である麻酔科医をカッコよく感じたりして、志望科として考えるようになりました。手術室という環境にずっといてもそこまでストレスを感じないこともありました。
初期研修医時代には指導医のご指導の下、自分で麻酔をできるようになることが楽しく、また、できることが増えるほど「もっとやってみたい」気持ちが大きくなり、麻酔科を志望しました。
Q2. なぜ当医局に入ったのですか?
本学出身で、実習で指導してくださった先生方から麻酔を学びたいと思いました。とにかく当医局の家庭的な雰囲気を居心地よく感じており、あまり当時は他の医局を選択肢として考えていませんでした。
Q3. 現在のキャリアを選択した理由と転機を教えてください。
―大学病院で勤務をしている理由
レジデント1年目は大学病院で研修をスタートし、2年目は関連病院である東京ベイ・浦安市川医療センター、3年目は同じく関連病院である横浜市立みなと赤十字病院で研修しました。3年目の半ばで妊娠し、調整をしてもらいながら勤務を続け、4年目に入ったところで産休・育休を取得しました。育休後の5年目から大学病院に復帰し、それ以降、7年ほど大学病院に勤務しています。
大学病院での勤務を続けているのは、もともと学生時代から医学教育に興味があり、大学という学生さんや研修医の先生方がたくさん来てくださる環境で勤務できることが楽しいからでしょうか。また、多様な症例が大学病院には集まってきており、たとえ自分が担当しなかったとしても毎日勉強になります。自宅からの通勤時間が短く少しでも体力を温存して子供にできるだけ余裕をもって接したいということもあります。
転機としては妊娠・出産は外せないとは思います。妊娠中は自分がASA-PS2であることを本当に実感しましたし、産休・育休中には軽い産後うつになり、不眠症状や焦燥感が出て「自分の幸せとは何だろうか、この家族の幸せとは何だろうか」と深く考えました。
第1子、第2子ともに、幸いにも本学の学内保育施設にお世話になることができ、復職することができました。今があるのは、こちらの希望を医局長がヒアリングしてくださり、質・量ともに無理のない勤務をさせてくださったからです。
Q4. 子育てとの両立をする上で大変なこと、大学病院でよかったこと、子育て女性にとっての働きやすさを教えてください。
大変なこと:子供にはとにかく手間暇がかかります。発熱・嘔吐・熱性けいれん・怪我での急な呼び出し、急な学級閉鎖・休校・休園、保護者会など、出勤できない場面が多くあります。また、論文精読や勉強に集中したくても、子供が寝静まってからでないととても無理です。子供の前でPCを開こうものなら膝に乗ってキーボードを打たれます。

大学病院でよかったこと:勤務上の急な調整が必要になっても、上司・同僚・後輩の皆さんはいつも快く対応してくださいます。また、スタッフが多いので同じ育児中の先生も多く、仕事の合間に立場が近いからこその悩みをお互いに相談できたり、有用な情報を教わったりなど情報交換もできます。学内保育施設があることも私にとっては救いでした。

子育て女性にとっての働きやすさ:本学は雰囲気が良く、皆さん優しいと思います。子育てしやすい制度がある(本学は「くるみん」認定事業主です)のはもちろんのこと、制度を利用しやすい雰囲気があります。そんな職場だからこそ、可能な範囲で貢献したいなと思っていますし、それに対し、適切に評価していただいていると感じています。
Q5. 今後の抱負を教えてください。
日々の臨床において、まだまだ精進が必要ですので、さらに患者さんに対してできることを増やしていけたらよいと思っています。学生さんや研修医の先生への効果的なコミュニケーションの取り方や教育方法についてもよりいいものにしていきたいです。子供がもう少し大きくなり、家庭での調整がつけば、大学院進学を考えています。
Q6. 経歴について教えてください。
2011年 東京医科歯科大学卒業
2011年 東京医科歯科大学卒後臨床研修プログラム
2013年 東京医科歯科大学麻酔・蘇生・ペインクリニック科入局
2014年 東京ベイ・浦安市川医療センター勤務
2015年 横浜市立みなと赤十字病院勤務
2017年 東京医科歯科大学医学部附属病院 麻酔・蘇生・ペインクリニック科
現在に至る

医師18年目

Q1. なぜ麻酔科を志望したのですか?
ひとりの患者のために大勢の医療者がチカラを合わせている手術室の雰囲気が好きだったからです。
Q2. これまでのキャリアを選択した理由と転機を教えてください。
―留学をした理由・転機
若いうちに広い世界を知っておきたかったからというのと、単純に外国で生活してみたかったからというのがあり、留学をしました。

―サブスペシャリティを選択した理由・転帰
麻酔を始めた当初はそれほど興味がなかったのですが、憧れていた上司が「集中治療はやっておけ」と言っていたからという理由で勉強し始めました。実際に始めてみると、集中治療で学んだことを麻酔管理にフィードバックできることに気づきました。また、集中治療室という急性期の場での医療行為は患者さんへの影響が大きく、ここでの自分の行為が患者さんを良い状態にできることにやりがいを感じ、今も集中治療を続けています。集中治療だけでなく、心臓血管麻酔、産科麻酔、小児麻酔、ペインクリニック、基礎研究にも従事しましたが、どれも今の自分に役立っています。
Q3. 今後の抱負を教えてください。
日本の術後管理を変えることです。
手術直後には多くの問題が起こり得ます。術後痛、悪心・嘔吐、シバリングなどから、術後出血、神経障害、静脈血栓塞栓症などその問題は多岐に渡ります。これらをなるべく早く発見し、早期介入することが重要です。ICUなどのハイケアユニットに入室しない患者に起きている問題を早期発見・介入する場としてPACU(postanesthesia care unit)が大事だと考えています。諸外国ではPACUが標準的に運営されていますが、日本の全国調査(2012~2015年、155施設)でPACUがあるのはわずか16.1%でした。日本の術後管理はまだまだ改良の余地があると考えています。PACUの設置をはじめ、日本の術後管理をよりよいものにしていきたいです。
Q5. 経歴について教えてください。
2006年 高知大学卒業
2006年 東京医科歯科大学医学部附属病院卒後臨床研修プログラム
2008年 帝京大学
2010年 St. Vincent's Hospital Melbourne (Australia) 臨床留学
2012年 名古屋市立大学
2023年~現在 東京医科歯科大学

医師25年目

Q1. なぜ麻酔科を志望したのですか?
高校生の頃に、自分自身が手術を受けた際に、周術期に関して様々な疑問をもったことがきっかけで医師になろうと思いました。ただ、その時点では麻酔科という科を知らず、実際に授業を受けた医学部5年生の時点で、自分の興味の対象が周術期管理、安全管理、症状緩和であったことを認識し、麻酔科志望を決めました。
Q2. これまでのキャリアを選択した理由と転機を教えてください。
―留学をされた理由・転機
医学部6年生の時にシシリーソンダースの伝記を読み、海外での緩和医療の現場を実際に見てみたいと思っていました。日本で緩和医療を実践してた病院は少なく、卒後2年目で国立がんセンター中央病院に赴任した際に、緩和医療科の下山直人先生に留学先を紹介していただきました。

―ペインクリニックをサブスペシャリティに選んだ理由・転機
自分自身がうけた手術の後、慢性痛に移行して苦しんだ経験があったことと、神経ブロックの繊細な手技が好きだったことから、緩和医療に関わるうえでも神経ブロックの技術をベースに疼痛管理を行いたいと考えていました。留学から帰った時点では、手術室麻酔の経験を重ねて麻酔科専門医を取得してからペインクリニックの専門医を取得したいと考えていましたが、麻酔科専門医を取得した後は手術室業務に追われてしまい、大学の医局長の仕事を終えてからようやく、ペインクリニックの専門医を取得できました。

―大学院に入学した理由・転帰
留学先のコーネル大学の薬理学教室では、脊髄後角レベルのNMDAレセプターのノックアウトマウスを用いた神経因性疼痛の機序について、当時、痛みの領域では最先端の研究に携わらせていただきました。その経験から、むしろ日本の環境で研究と臨床の両方を追い続けるのは非常に困難と認識したので、基礎研究はもうできないと思っていました。だた、武蔵野赤十字病院の部長をしていた時に、当直業務が重なり体調を崩したことがきっかけで、一度手術室業務から離れて、今までの麻酔科医としての仕事を振り返ってまとめる作業をするための時間を作ろうと思い、大学院に進学しました。
Q3. 今後の抱負を教えてください。
留学していた当時、スローンケタリング記念病院の緩和医療科で鍼灸治療が行われていたのを見て以来、日本の様々な医療現場でも鍼灸治療が普及するようになると良いと思って勉強してきました。また、高校生までは、歯科医師になりたいと思っていたので、医師になった今でも一番興味のある臓器は口腔領域です。今後は、手術麻酔、ペインクリニック、緩和医療、研究、それぞれの場面で、鍼灸師、歯科医師の先生方と協力できる機会や場所を作ってゆきたいと思っています。
Q4. これから麻酔科医を目指す人になにかメッセージをお願いします。
麻酔科では、急性期疾患にも慢性期疾患を問わず、日々新たな症例の鑑別、治療、予後の流れを経験できるので、1人の医師としても的確かつ迅速な判断能力と技術を早く身につけられるようになります。自分の目指す医師像を持っている人なら、より早くその目標に辿り着けるよう、明確に見えていない人なら、日々の麻酔経験を積む中で見つけられるよう、一緒に勉強してゆきましょう。
Q6. 経歴について教えてください。
1998年 東京医科歯科大学卒業
1999年 東京医科歯科大学麻酔・蘇生・ペインクリニック科入局
2000年 国立がんセンター中央病院麻酔科
2001年 コーネル大学薬理学教室postdoctoral associate
2004年 武蔵野赤十字病院麻酔科
2007年 東京医科歯科大学麻酔蘇生ペインクリニック科(2008-2010 医局長)
2012年 杏雲堂病院麻酔科医長
2013年 武蔵野赤十字病院麻酔科副部長
2014年 同部長・手術センター長
2019年~現在 東京医科歯科大学麻酔蘇生ペインクリニック科(ペインクリニック専従)
2020年~2024年 東京医科歯科大学社会人大学院 入学