教室の紹介

当科の特色

先進的な周術期医療

当院では2017年にDavinciが設置され、ロボット支援手術が始まりました。2023年には新しいハイブリッド手術室がオープンし、ロボット支援手術がますます増加しています。
現在は大腸肛門外科をはじめ、泌尿器科、周産女性科、胃外科、呼吸器外科、肝胆膵外科、心臓血管外科がロボット支援手術を行っており、各科と連携して最先端の手術に合わせた麻酔管理を行っております。

心臓血管外科

週4件の定期手術に加えて緊急手術も多く、CABG、弁置換、小児の先天性心疾患に対する手術、胸部・腹部大血管置換、ステントグラフト、経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)、人工心臓装着(VAD)などを行っています。弁置換術ではMICSなど低侵襲手術が盛んに行われており、また2023年からはロボット支援下での弁置換術も多く行われています。重症心不全に対する循環補助用心内留置型ポンプカテーテル(Impella)挿入術や、植え込み型補助人工心臓装着術(LVAD)など補助循環手術を多く行っております。
※当院は心臓血管麻酔専門医認定施設です。

2023年4月〜2024年2月まで(合計 218件)

経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI) 5
経皮的僧帽弁接合不全修復術(MitraClip) 2
低侵襲心臓手術(MICS) 18
ロボット支援下胸腔鏡下弁形成術 13
植え込み式補助人工心臓装着(植え込み型VAD) 5
体外式人工心臓装着(体外式VAD) 3
循環補助用心内留置型ポンプカテーテル(IMPELLA)(挿入) 8

呼吸器外科

週4件程度の肺切除術が行われており、胸膜肺全摘などの大きな手術も定期的に行われております。また、ロボット支援下胸腔鏡下肺切除術も行われております。

小児

主に小児・周産期麻酔チームが担当し、心臓血管外科による小児心臓手術、小児外科による腹部手術、もやもや病などに対する脳神経外科手術、先天性奇形の形成外科手術などが行われております。

頭頸部外科、脳神経外科、形成外科合同手術

これら3科合同で行われる頭蓋内腫瘍、頭頸部腫瘍に対する手術が定期的に行われております。侵襲が大きく、気道周辺が術野になることもあり、細心の注意を払って全身麻酔の管理を行っています。

PACU

当院では、2024年度早期にPACUを開設すべく、準備を進めています。

手術や麻酔の直後は、再出血や麻酔後のトラブルなどが生じる可能性があるため、観察やモニタリングの必要性が高くなります。現在は手術が終わった患者さんの多く(ICU・HCUに入室する場合を除く)は一般病棟の自室に戻っており、病棟での管理や介入の責任・負担が重くなっています。
PACUは、術後の患者さんがしばらく滞在し、全身状態の継続的な監視と必要に応じた介入を行った上で、安定した全身状態で一般病棟に戻れるよう橋渡しを担うユニットです。手術部はもちろん、一般病棟側の負担軽減にも繋がり、日本でも普及が望まれています。詳しくはこちらをご覧ください。

PACUで術後患者さんの全身管理を行うことは、麻酔科医としてステップアップする機会ともなります。手術麻酔とは別の角度から全身管理を学ぶことができ、術中管理にもフィードバックできます。術後管理を通じて、患者さんや外科系医師・メディカルスタッフの信頼を得ることにもつながります。