研究成果

研究成果

ヒトiPS細胞からミニ多臓器(肝臓·胆管·膵臓)の作製に成功
(武部貴則教授/臓器発生・創生ユニット)

図1.本研究の概要イメージCG
ヒトiPS 細胞より作成した前腸・中腸オルガノイドの境界領域から、肝・胆・膵臓域が徐々に発生している様子。

※写真奥より手前に向かって、時間経過を示す。青色:前腸、うす緑色:中・後腸、黄色:膵臓、濃い緑色:胆管、赤色:肝臓

図2.前腸・中腸境界の再現によるヒトiPS 肝・胆・膵前駆細胞の誘導
a.ヒトiPS 細胞より作成した前腸・中腸オルガノイド境界。 b.境界領域における、肝・胆・膵前駆細胞(緑または赤:矢印)の誘導。 c.肝胆膵組織(赤色)の連続的発生プロセス。

詳細はこちらからhttp://www.tmd.ac.jp/press-release/20190926_1/index.html

皮膚の若さの維持と老化のメカニズムを解明
(西村栄美教授/幹細胞・オルガノイドユニット)

  • 表皮幹細胞が隣接する幹細胞との間で細胞競合を行うことによって皮膚の質(若さ)と恒常性を維持していることを発見しました。
  • 加齢によって表皮幹細胞のXVII型コラーゲン(COL17A1)を介した細胞競合が減弱すると皮膚の老化が起きることを明らかにしました。
  • 幹細胞競合の制御による抗老化、再生、加齢関連疾患の予防や治療への道が開かれました。

詳細はこちらからhttp://www.tmd.ac.jp/press-release/20190404_1/index.html

ヒューマンオルガノイド技術による炎症・線維化病態の再現に成功!
(武部貴則教授/臓器発生・創生ユニット)

  • 多能性幹細胞*1から、免疫系細胞を含む複数種類の細胞が含まれたヒト肝臓オルガノイド*2(ミニ肝臓)を創出するための新規培養技術の開発に成功しました。
  • 患者数が多い脂肪性肝炎*3の特徴である脂質蓄積、炎症、線維化の病態変化を、ヒト肝臓オルガノイドにおいて生体外で再現できることを明らかにしました。
  • 「オルガノイド創薬」という全く新たな概念に基づき、いまだ有効な薬剤が存在しない脂肪性肝炎などの新薬開発への応用が期待できます。

詳細はこちらからhttp://www.tmd.ac.jp/press-release/20190531_1/index.html

ヒト脂肪性肝炎オルガノイドの蛍光観察像
緑:中性脂肪
赤:細胞膜