取り扱う主な疾患 - 変形性膝関節症

変形性膝関節症

膝関節は3つの骨(大腿骨・脛骨・膝蓋骨)でできている関節です。
健康な膝関節では、これらの骨の表面はとてもなめらかで強い「軟骨」と呼ばれる組織でおおわれています。
3つの骨がぶつかってこすれ合う部分で軟骨、さらにはその下の骨が損傷し、関節のさまざまな辛い症状
(膝の変形、痛い、曲げ伸ばしができない、長い距離が歩けない、階段昇降が大変など)が出ることが知られています。
軟骨の傷んだ範囲が内側の関節軟骨、半月板に限定されている方には、骨切り術を行います。脛骨の内側に切り込みを入れてくさび形の人工骨を挟み込み、
O脚を矯正して膝の内側にかかりすぎている重心を外側に移動する手術です。骨を切った箇所は骨との親和性がよいチタンプレートとボルトで固定します。
このチタンプレートとボルトは手術後約2年で体内から取り出します。また挿入した人工骨も経年的に自身の骨に置き換わり、
膝関節は人工物がない状態で温存することができます。当科では合併する半月板損傷・逸脱(半月板のズレ)の治療も併せて行うことで、
トータルな関節温存を行い、長期的な成績の向上を目指しています。
また術後のスポーツ復帰や美容的な観点からO脚を過剰に矯正(X脚)することはしないようにしております。

変形が内側だけでなく外側や、お皿の骨の部位にも及んでいる方、内側だけですが変形が高度な方は人工膝関節置換術が対象となります。
人工関節置換術は変形した関節を、金属やセラミック、ポリエチレンなどでできたインプラントで入れ替えることで、変形していた膝はまっすぐになり、
膝関節の痛みはなくなります。

また、変形性膝関節症は左右両側同時に生じることが多いことが知られています。
そのような症例に対し、そのような症例に対し、当院では2001年より熟練した膝グループ医師6人による両側同時人工膝関節置換術を行っています。
その利点として、片膝の手術をした場合と、両膝を同時に手術した場合で、必要な入院期間はほとんど変わらないことが挙げられます。
そのため、片膝の手術を2回別々にする場合よりも、入院期間や入院費用が安くすみます。
また、両膝の手術を同時に行なう方が、両膝同時に辛い症状が改善することにより術後のリハビリがよりよく進み、
より早く、より高いレベルでの日常生活動作への復帰が可能になります。

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