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難聴遺伝子の機能不全によって生じる前庭障害の病態解明~耳鼻咽喉科

 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 耳鼻咽喉科学分野の伊藤卓講師と堤剛教授の研究グループは、マウスの眼球運動を観察する装置を新たに開発して、回転刺激、重力刺激、温度刺激を加えた場合に三半規管や耳石器を介した眼球への反射運動がどのようになるのかを定量的に評価することに成功しました。本研究で開発した眼球運動観察装置を用いてPendred症候群やDFNB4のモデルマウスであるSlc26a4 KOマウスの平衡機能障害の程度を解析し、組織構造を傷つけることなく非破壊的に骨構造を評価することができるマイクロCT、および神経細胞の形態を立体的に評価することができるホールマウント染色による観察を組み合わせることで、モデルマウスの平衡機能障害が、おもに耳石形成の異常に起因することをつきとめました。この研究は文部科学省科学研究費補助金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Neurobiology of Disease に、2023年6月8日にオンライン版で発表されました。

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