薬剤部の概要

大学院 薬物動態学分野

教員

准教授 永田 将司

概要

薬物動態学分野は、1999年4月に医学部附属病院薬剤部が担当する協力講座として発足した。有効かつ安全な薬物療法の確立に向けて、ファーマコメトリクスを基盤とする医療薬剤学の基礎と臨床を研究対象としている。

研究成果は、薬物血中濃度モニタリング(TDM)、薬物間総合作用の機構解明や薬効・副作用の定量的予測に基づく処方の評価・提言など、患者個別の薬物療法にフィードバックされている。

薬物動態学分野紹介動画(約8分)

研究手法

  • 薬物および生体内因性物質の血中濃度測定
  • 数理モデルを利用した薬物のPharmacokinetics(PK)-Pharmacodynamics(PD)解析およびSimulationによる効果・副作用予測(Modeling & Simulation)
  • 母集団PK-PD解析(NONMEM)

研究テーマ

有効かつ安全な薬物療法の確立に向けて、臨床に発して臨床に帰るという研究展開を基本に、医療薬剤学の基礎と臨床を研究対象とする。

  1. 病態時における薬物動態と薬効の速度論解析

    薬物治療における個体差の原因として、患者固有の病態が薬物の体内動態や薬効発現に大きな影響を及ぼすことが考えられる。腎疾患、肝疾患、甲状腺機能異常、心筋梗塞など各種病態モデル動物を用い、薬物血中濃度や薬効の経時変化を精査し速度論解析を加えることにより、病態に伴う薬効発現の変動要因を解明し、薬物投与後の薬効発現過程を定量的に予測できる速度論モデルの構築を目指す。

  2. 治療薬物モニタリング(TDM)に基づく臨床薬物動態解析

    薬物投与後の患者血中濃度測定を通して合理的な薬物投与設計を行うことが、治療薬物モニタリングの目的である。具体的には、血中の薬物および代謝物の高感度微量分析法や臨床データ解析法の開発を進め、患者個別の合理的薬物投与設計システムを確立する。

大学院生のテーマ(1999~)

博士課程
  • Pharmacodynamics of cibenzoline-induced hypoglycemia in rats
  • Effect of gatifloxacin on serum glucose concentration in normal and diabetic rats
  • Physicochemical properties and cellular toxicity of nanocrystal quantum dots depend on their surface modification
  • Effect of experimental renal failure and hypotonic hyponatremia on the pharmacodynamics of cefazolin-induced seizures in rats
  • Effect of experimental renal failure on the pharmacokinetics of losartan in rats
修士課程
  • 母集団薬物動態解析モデルを用いた原発性免疫不全症候群の小児患者に対するブスルファン投与設計法の開発
  • ラットにおけるオランザピン単回投与による血糖値上昇のメカニズム
  • ラットを用いたブスルファンによる中枢毒性評価モデルの確立
  • ペンタミジンのラット血糖値に及ぼす影響
  • ラットにおけるクロルフェニラミンによる痙攣のファーマコダイナミクス
  • シベンゾリンのラット血糖値に及ぼす影響
  • Effect of Gatifloxacin on Serum Glucose in Rats
  • セフェム系抗生物質及びイソニアジドによる中枢毒性のファーマコダイナミクスと併用の影響
  • ラットにおけるロサルタンの代謝に及ぼす腎障害の影響
  • ラットにおけるセファゾリン中枢毒性のファーマコダイナミクスと腎障害の影響
  • シクロスポリン静注時の体内動態に関する変動因子の検討

大学院生募集

当研究室では、医療の高度化に対応しうる研究マインドを持つ薬剤師(pharmacist-scientist)の育成を目指しています。
大学院生募集に関する詳細は、募集ページを参照してください。