新型コロナウイルス感染症に負けないマメ知識

【感染制御部】肺炎悪化のサインと思われる症状 ~自宅療養中に注意すべきポイント~

お話を伺った先生 感染制御部長 貫井 陽子 医師

2021年1月18日の東京都の発表では、自宅療養の陽性者は9,442人、さらに入院・療養調整中の陽性者は7,481人に上っています。自宅療養の陽性者は、症状が軽症であるなどから、感染拡大防止対策を万全に行いながら、発症から約10日間、自宅で療養してもらうことになっており、保健所等が健康状態をフォローアップします。

東京医科歯科大学病院 医科(医系診療部門)感染制御部長の貫井陽子医師は、「自宅療養中のご本人やご家族は、とても心配な状況だと思います。家庭内感染を防ぐためにマスクの着用や距離を取って過ごすことなどに注意しながら、ゆっくりと休んで水分と栄養補給もしてください。また自宅療養中に注意すべきポイントは発熱などの他に『呼吸』の状態が重要です。呼吸に次のような変化がある場合は、肺炎が悪化している可能性がありますので、ためらわずに、近くの保健所か東京都発熱相談センターに電話をするようにしてください」と説明します。

【肺炎が悪化していると思われる症状】

  • 明らかに呼吸の回数が増えている(1分間25回以上程度)
  • 胸の痛みがある
  • 唇が青紫色になっている(血液中の酸素が枯渇している「チアノーゼ」という症状)
  • ベッドで起き上がっていないと息苦しく、横になれない
  • 急に息苦しくなった
  • 息が荒く、ゼーゼーと肩で息をしている
  • 問いかけても反応せず、ぼんやりしている

東京都発熱相談センターについては、こちらのページをご覧ください。