東京科学大学病院で初の災害対策訓練を実施
首都直下型地震を想定し、約350人が参加
11月29日、東京科学大学病院において、初となる大規模な災害対策訓練が実施されました。今回の訓練は、首都直下型地震の発生を想定し、発災直後の初動対応から災害医療体制の安定化に至るまでの一連の流れを確認することを目的としています。
発災の想定とともに災害対策本部が設置され、各フロアから被害状況が速やかに報告されました。その後、C棟地下および1階にはトリアージエリアが設けられ、重症者を受け入れるゾーンや軽症患者を診療するゾーンが配置されました。壁面の医療ガス設備や非常用コンセント、ストレッチャー(簡易ベッド)などを用い、傷病者への処置訓練が実践的に行われました。
また、停電を想定した歯科診療訓練も実施され、災害時においても必要な歯科医療を継続できる体制を確認しました。さらに、急病人対応など、実際の災害状況を踏まえた多様なシナリオによる訓練が続きました。
今回の訓練には約350人が参加し、病院スタッフに加えて、学外から近隣の医療機関を中心に9機関32人が視察者として参加しました。また、傷病者役として2機関7人の学生ボランティアも協力しました。約3時間にわたる訓練で浮かび上がった課題や改善点は、今後の災害対策マニュアルの改訂に反映される予定です。
東京科学大学病院では、災害時にも患者さんの安心と安全を確保できるよう、今後も定期的な訓練を通じて体制強化に取り組んでいきます。





















