病院コラム

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Vol.8 妊娠に不安や悩みを抱える方をサポート「プレコンケア(PCC)外来」
※プレコンセプションケア(Preconception Care)外来=プレコンケア(PCC)外来

産婦人科では、妊娠を希望するすべての方を対象にした専門外来である「プレコンケア(PCC)外来」を新しくオープンしました。妊娠に関する高度な情報提供を希望される方はもちろん、持病をお持ちの方や高年妊娠、難治性不妊症まで幅広く相談に対応しております。


プレコンケア(PCC)外来の概要

「プレコンケア(PCC)外来」の名前は、「プレ(Pre)」=「前に」、「前もって」という英語に、「コンセプション(Conception)」=「受胎」、「お腹の中に新しい命を授かること」、「ケア(care)」=「手入れ」、「管理」を組み合わせて作り、ニックネームのように親しみやすく、呼びやすい「プレコンケア(PCC:ピー・シー・シー)外来」と名付けました。

「持病があって自分の身体について色々聞きたい」
「今飲んでいる薬は大丈夫?」
「なかなか妊娠しない…」
「妊娠前の身体づくりに関して確かな情報が欲しい…」。

上記はほんの一例ですが、「プレコンケア(PCC)外来」は、持病がある方、妊娠しにくい方、妊娠に不安や悩みを抱えている全ての方が、将来の妊娠のために、必要な健康状態のチェック、日々の生活に対するアドバイスなど、妊娠前の身体づくりに必要な正しい情報をご提供します。

特徴

当院の「プレコンケア(PCC)外来」には以下のような特徴があります

  • 特徴1

    産婦人科を基盤としたプレコンセプションケアであり、現在の身体の状況や、幅広い合併症が妊娠および次世代に及ぼす影響を総合的に判断し、個々にフォーカスしたオーダーメイドのプレコンセプションケアに力を入れております。

  • 特徴2

    妊娠前に知っておくべきワクチンや感染症の情報、自身の栄養や血圧・体重・生活習慣管理に関する確かな情報提供を行っております。

  • 特徴3

    合併症妊娠、難治性不妊症、超高年妊娠、がん生殖などに対する高度な医療を提供できる一方、その詳細な保健指導、および情報提供が可能です。

  • 特徴4

    合併症をお持ちの方はプレコンセプションケア外来受診後に、当院で治療を継続しながら妊娠・分娩計画を行うことにより、シームレスな連携が可能となります。

受診方法

  1. 持病でかかりつけ医をお持ちの方は、病態を把握する必要があるため、かかりつけ医の紹介状(診療情報提供書)をご準備ください。
  2. 持病をお持ちでない場合は、紹介状なしでもご予約いただけます。

受診料

  1. 自費診療で11,000円(税込)となります。
※検査を希望される場合は別途料金がかかります。

予約

プレコンケア(PCC)外来専用予約電話 
03-5803-5801
(平日12:00~16:00のみ対応)

プレコンケア(PCC)外来に関する詳しい情報

  • 合併症妊娠についての情報

    持病のある方が妊娠した場合、合併症妊娠と表現することがあります。以前は、重たい病気をもった方が妊娠、出産をすることはあまり多くありませんでしたが、現代医学の進歩により、持病を治療しながら妊娠・出産をすることが可能となり、当院でも合併症を持った多くの方が妊娠・出産しています。

    合併症妊娠の概念について知っておきましょう

  • 妊娠を希望される方が知っておくべき感染症とワクチンについての詳しい情報

    妊娠中は特定の感染症により、母体自身の感染症重症化や、流産・早産のリスク上昇、また胎児に影響が出ることがありますが、ワクチン接種により感染予防を行うことができるものもあります。感染症についての情報を知っておき、妊娠前に計画的にワクチン接種を検討することはプレコンケア(PCC)として重要なことです。

    妊娠前に知っておくべき感染症とワクチンのお話

  • 妊娠を希望される方に重要なセルフケア情報

    プレコンケア(PCC)は、自分の身体をきちんと知るところから始まります。健康的な心身とは何かを考え、必要な正しい知識をもとに健康的な生活習慣を身につけることが重要です。適正な栄養管理、体重管理、運動習慣、生活習慣を心掛けていきましょう。

    プレコンセプションケアで重要なセルフケアについて

  • 妊娠と年齢の話について知っておくべきこと

    近年、欧米をはじめ日本でも出産年齢が高くなってきています。一般的に高年妊娠とは、35歳以上の妊娠を指します。35歳以上で妊娠した場合でも大多数の方は問題なく出産を経験されておりますが、高年妊娠に伴う特有の注意点について知っておき、ご自身のライフプランニングを行うことはとても重要なことです。
    ※以下に示すリスクは35歳以上で少しずつ上昇してくるといわれていますが、35歳以上の全ての方にあてはまるものではありません。

    妊娠と年齢の話に関するさらに詳しいお話

東京医科歯科大学病院産婦人科ホームページ